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『国税vs海外在住40年の個人』で争われた「タックスヘイブン税制」裁判

昨年の5月13日、『タックスヘイブン税制』が適用されている居住者が、海外の子会社の株式を譲渡して出国した場合の事例について判決がありました。これは『タックスヘイブン税制』の適用を受けた海外の子会社等の所得を配当せずに譲渡した場合の取り扱いを巡る裁判事例であった訳ですが、では一体、それはどのような詳細であったのでしょうか?

(1)  裁判事例
■事実関係について
Aさんは、日本国籍を有していたが、18歳のときに海外に出国し、以後出国先等で法人(当該法人は『タックスヘイブン税制』の適用対象となる地域・国<例:香港やシンガポールなど>海外の子会社等である。)を設立、事業活動を行ってきた。そして60歳になった年に日本に帰国を行い、日本の居住者となったものの2年経過した時点で再び出国した。

尚、日本に居住していた期間については、所得税の確定申告を行っていたが、『タックスヘイブン税制』に関する事項については申告対象に含めることを行っていなかった。尚、Aさんは、上記の通り60歳になった年に日本に帰国をしたが、その帰国前に海外の子会社の株式の80%を譲渡するとともに、日本に居住する期間においては残りの20%の株式を譲渡し、当該譲渡益に対する譲渡所得については国内税務局に納税を行っていた。

■国税当局の判断
国税当局は、Aさんの所得税の申告に関して、『タックスヘイブン税制』に係る所得が申告漏れである指摘し、課税処分を行った。当然、Aさんはこの判断を不服として異議を唱え、結果的に裁判を起こす事となった。


(2)  裁判所の判断(=判決)
Aさんはその異議申し立てを構成するロジックとして以下の点を主張した。

1/海外の子会社等については適用除外に当たる。
2/税務調査に不法なプロセスがあった。
3/当該海外の子会社等の株式については既に帰国前に殆どが譲渡済みであり、ここで『タックスヘイブン税制』の適用を受けると"二重課税"になってしまう。故に『タックスヘイブン税制』の適用はないと主張した。

ところが裁判所の判断(=判決)は、本事案に関しては適用除外とはならない、税務当局の調査は合法であるとし、③については採用することできないとし、結果としてAさんは敗訴となってしまった。


(3) 本裁判での問題点
本事案は、『タックスヘイブン税制』に係る申告漏れがあると言うことで課税処分をAさんは受ける形で決着したわけですが、当該子会社の株式については譲渡しており、譲渡所得については一部申告済みでした。

所得税の『タックスヘイブン税制』は、租税軽課税国(例:香港やシンガポール)所在する子会社等の株主である居住者のうち、一定の要件を満たす者に対して、当該子会社等の所得に株式等による出資割合を乗じた金額を"雑所得"とするものです。

また、3年以内に当該子会社等からの配当を受領した場合には、『タックスヘイブン税制』により雑所得とされた金額に対応する部分が配当所得から除かれることとされています。このため、『タックスヘイブン税制』の適用対象となった場合、3年以内に配当として課税対象となった金額相当額を受領していれば二重課税にはなりませんが、配当を受領しないまま株式を譲渡してしまうと、譲渡対価の額はその分高くなってしまう為、譲渡利益が増加することとなり、所得税の納税額が増加してしまうことになります。

留意点としては、上記のように『タックスヘイブン税制』の適用がある海外の子会社等の株式を所有している

居住者が当該株式を譲渡するような場合、譲渡前に当該子会社等から課税対象金額相当額の配当を受領することにより、譲渡益課税との二重課税を避けるべきなのです。

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トラブル事例 

『国税vs海外在住40年の個人』で争われた「タックスヘイブン税制」裁判

昨年の5月13日、『タックスヘイブン税制』が適用されている居住者が、海外の子会社の株式を譲渡して出国した場合の事例について判決がありました。これは『タックスヘイブン税制』の適用を受けた海外の子会社等の所得を配当せずに譲渡した場合の取り扱いを巡る裁判事例であった訳ですが、では一体、それはどのような詳細であったのでしょうか?

(1)  裁判事例
■事実関係について
Aさんは、日本国籍を有していたが、18歳のときに海外に出国し、以後出国先等で法人(当該法人は『タックスヘイブン税制』の適用対象となる地域・国<例:香港やシンガポールなど>海外の子会社等である。)を設立、事業活動を行ってきた。そして60歳になった年に日本に帰国を行い、日本の居住者となったものの2年経過した時点で再び出国した。

尚、日本に居住していた期間については、所得税の確定申告を行っていたが、『タックスヘイブン税制』に関する事項については申告対象に含めることを行っていなかった。尚、Aさんは、上記の通り60歳になった年に日本に帰国をしたが、その帰国前に海外の子会社の株式の80%を譲渡するとともに、日本に居住する期間においては残りの20%の株式を譲渡し、当該譲渡益に対する譲渡所得については国内税務局に納税を行っていた。

■国税当局の判断
国税当局は、Aさんの所得税の申告に関して、『タックスヘイブン税制』に係る所得が申告漏れである指摘し、課税処分を行った。当然、Aさんはこの判断を不服として異議を唱え、結果的に裁判を起こす事となった。


(2)  裁判所の判断(=判決)
Aさんはその異議申し立てを構成するロジックとして以下の点を主張した。

1/海外の子会社等については適用除外に当たる。
2/税務調査に不法なプロセスがあった。
3/当該海外の子会社等の株式については既に帰国前に殆どが譲渡済みであり、ここで『タックスヘイブン税制』の適用を受けると"二重課税"になってしまう。故に『タックスヘイブン税制』の適用はないと主張した。

ところが裁判所の判断(=判決)は、本事案に関しては適用除外とはならない、税務当局の調査は合法であるとし、③については採用することできないとし、結果としてAさんは敗訴となってしまった。


(3) 本裁判での問題点
本事案は、『タックスヘイブン税制』に係る申告漏れがあると言うことで課税処分をAさんは受ける形で決着したわけですが、当該子会社の株式については譲渡しており、譲渡所得については一部申告済みでした。

所得税の『タックスヘイブン税制』は、租税軽課税国(例:香港やシンガポール)所在する子会社等の株主である居住者のうち、一定の要件を満たす者に対して、当該子会社等の所得に株式等による出資割合を乗じた金額を"雑所得"とするものです。

また、3年以内に当該子会社等からの配当を受領した場合には、『タックスヘイブン税制』により雑所得とされた金額に対応する部分が配当所得から除かれることとされています。このため、『タックスヘイブン税制』の適用対象となった場合、3年以内に配当として課税対象となった金額相当額を受領していれば二重課税にはなりませんが、配当を受領しないまま株式を譲渡してしまうと、譲渡対価の額はその分高くなってしまう為、譲渡利益が増加することとなり、所得税の納税額が増加してしまうことになります。

留意点としては、上記のように『タックスヘイブン税制』の適用がある海外の子会社等の株式を所有している

居住者が当該株式を譲渡するような場合、譲渡前に当該子会社等から課税対象金額相当額の配当を受領することにより、譲渡益課税との二重課税を避けるべきなのです。

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