【駐在員&出張者税務 - 日本と中国で2重所得税の課税?】
個人の海外税務において頻繁に出るキーワードのうちの一つは『183日』と言う言葉です。
これは何を意味するのかと言うと、数字的にはちょうど1年の”半分の日数”と言う事であり、これを”税務”と言うフィルターを通して見ると、この日数をオーバーするかしないかで『居住』か『非居住』かの境界線が引かれる事になります。
例えばですが、仮に出張ベースであったとしても、その方の中国滞在期間が183日を超えた場合は(中国勤務期間相当分の給与については)中国での納税が必要になって参ります。そしてその方が同時に日本の居住者である場合、今度は日本においても課税されてしまう事を覚悟しなくてはならなくなるのです。
そしてそこで登場するのが『外国税額控除』と言う制度。
この制度を利用するために確定申告を行うと、丁度重なっている部分の金額を日本部分と中国部分に分ける事〔控除)が出来ます。つまり2重課税に陥る危険から”脱出”する事が可能いなると言う事です。
但し、一点注意が必要なのは、必ずしも中国で納めた個人所得税の税額全部が日本の税額の控除対象となる訳ではないと言う事です。
企業などの配当金に関してもそうですが、日本の税務では中国の源泉税を認めない等としている、所謂”解釈の違い”なども度々ありますので、こうした部分でも両国のせめぎ合いが垣間見えるようです。
ただ、こうした事の余波を常に受けてしまうのは、結局は当事者である個人(や法人)だけになってしまうのには不本意な部分を感じざるを得ません。
↓ブログ村参加してます。応援よろしくお願いします!↓
関連記事
-
-
香港飲食業界への進出について
香港人の一般的なライフスタイルの中では「外食」と言う習慣は切っても切り離せないも …
-
-
英国と中国、「香港」を巡るお互いの主張
我々西側にいる人間たちからすると、中国が行なっている香港に対する弾圧というのは非 …
-
-
やはり現実的ではない?香港脱出案のあれこれ
国家安全維持法が施行以来、香港市民にとっては中途半端な状況が続いて半年近くが経過 …
-
-
香港の街並みにおける「看板」の課題
一般的に香港をイメージする際、多くの方々の念頭に先ず浮かぶ「光景」と言うのはあの …
-
-
駐在期間変更の際に備えなくてはならない事
『海外赴任』となるとその期間はケースバイケースであり、会社側としても一定の期間を …
-
-
香港を巡って激突する中国と英国
先月(6月)のほぼ1か月をかけて世界中に衝撃を与えた香港政府による『逃亡犯条例』 …
-
-
日本のように変化する?香港の環境問題事情
日本は世界でも最も清潔な国のひとつであることは今や誰もが認める日本の強力なセール …
-
-
税務署目線で対策を練ることの大切さについて2
前回からの続きとなりますが、今後、軽課税地域に居住している人やそこで事業展開を計 …
-
-
海外で利用されている節税方法を国内法人に使用した場合
香港は場所柄、多くの国の方々が自国の課税負担との比較の中で節税を目的とした相談が …
-
-
香港の命運の決める?広深港高速鉄道の与えるインパクト
ビジネスを推進する為の香港・中国国内のインフラ構築の動きに拍車が掛かりつつありま …
- PREV
- 【日本の税制調査会の動向(3)】
- NEXT
- 【国内税務一報 ~日本の消費税、改正の方向】
