中国が発表した大湾区構想に巻き込まれる(?)香港 – 2
2019年2月18日、中国国務院(政府)は広東省と香港、マカオを一体化させるとする一大プロジェクト、「ビッグベイエリア(大湾区)構想」の概要を発表しました。この構想は(以前もご紹介したことがある)「一帯一路」と言う習近平が描く壮大な野望の一端であり、今回の青写真は域内、特に一部の香港市民にとってある種の動揺を持って受け止められているようです。
政治的な局面では(軍事同様)、残念なことに香港は既に中国側に組み入れられてしまっている(しまいつつある)境遇でありますが、こと「経済」と言う視点に於いては一定の独自性を維持・主張して来たのは事実です。何故なら「経済」は香港にとって唯一、且つ最大のアイデンティティーを象徴するものであり、また世界的にも評価されている分野だからです。
また、60ページに及んだこの概要文書の中には“2035年“を終点とする旨が明確に記載されているところもあり、返還時の約束事であった50年間の”一国二制度“維持の期限(2047年)との差異(12年)も気になるところです。
今回は前回からの続きとして、中国の推進する「大湾区」構想と香港の今後の立ち位置について考察します。
詳しくはCCM香港HP
【やはり結局、香港は中国に呑み込まれる運命にあるのか?- 2】
↓ブログ村参加してます。応援よろしくお願いします!↓
関連記事
-
-
インターネットを利用したビジネスの“落とし穴”
グローバルな環境においても各国の税制と言うものはそこに居住される方々にとって厳し …
-
-
いよいよ実施? 中国の新就労制度、『二証統合制度』政策
今年の4月1日から、中国で就労する外国人のビザに対して規制が強化される事をご存知 …
-
-
英国と中国、「香港」を巡るお互いの主張
我々西側にいる人間たちからすると、中国が行なっている香港に対する弾圧というのは非 …
-
-
香港の製造子会社 タックスヘイブン対策税制対象外?
本日(12月6日)の日経新聞朝刊によると政府・与党はどうやら来年の税制改正大綱で …
-
-
香港の“年末“とは?新正月か旧正月か?
香港は中華圏に位置していることもあり、年に“2度”『正月』を迎える地域です。実際 …
-
-
香港の税務申告制度とは?
やや時期が過ぎてしまっているタイミングとはなりましたが、今回は香港の税務申告につ …
-
-
本社と海外子会社の間にある“溝”
昨今、『海外進出』の際の問題点の中には海外子会社に於ける危機管理対応があります。 …
-
-
香港法人、設立の手順から運営までー1
海外に進出を行う場合、企業はそれぞれの進出目的・事業の内容を考慮して、「現地法人 …
-
-
規制の余波と経済の停滞が招いたアジアの中心プレイヤー達の状況と香港
アジア諸国の国力をベースに考えるとした場合、政治的(軍事的と言う意味も含めます) …
-
-
香港の会計事務所が突然解散することになってしまった・・・・
昨今の経済状況はやはり芳しいものではありません。香港や中国進出をされている日系企 …
- PREV
- 2019年3月の法人設立個別相談会のお知らせ
- NEXT
- 日本の生命保険に関する税法上の違いとは?