CCM香港 スタッフブログ|香港法人、オフショア法人を設立・仮想通貨の活用するための最新情報

【どちらが優先?中国国内税法と日中租税条約のルールが異なる場合】

日本と中国も他の多くの国々同様、『租税条約』なるものを締結しています。例えば”恒久的施設(=PEと言います)”に該当するような活動についてこの租税条約上では時間軸による判断基準が設けられており、それは”6ヶ月を超えた場合”と明確に謳われております。

ところが中国国内の税法ではこのPEについては具体的な期間の定めがない為、こうした場合、一体どちがら”優先”をされるのかが気になって来るところです。

果たしてこうしたケースにおいては一体どちらなのでしょうか?

結論から申し上げますと、これは国際法である租税条約が”一先ず”優先されることになります。また、そのことを裏付ける事実として中国税収管理徴収管理法にもその旨が明記されています。

しかしながら、租税条約自体は詳細に渡って書かれている訳ではないため、実際の状況下では所得の源泉地国側(=つまり中国)で判断をされることになってしまうとの事。

“国際法優先”とは言いながらも、結果として多くのケースに置いての判断は現地の諸事情に左右されると言うのが一般的との事ですので早計な判断をしてしまうのは危険であるとご注意下さい。

 - 日本, 海外移住・国際, 税金・税務

↓ブログ村参加してます。応援よろしくお願いします!↓

にほんブログ村 海外生活ブログ 香港情報へにほんブログ村 経営ブログ 海外進出支援・海外支援へ

  関連記事

vaccine-5926664_1280
日本の「ワクチン検査パッケージ制度」に香港のワクチン接種は有効か?

昨今では、日本のみならずアジア諸国を中心として新型コロナウィルス感染症に対する対 …

国外送金等調書の提出枚数の推移
HSBC香港との国外送金も対象。国外送金等調書とは?

国外送金等調書はどれほど提出されているのでしょうか? 『国外送金等調書』と言う調 …

no image
香港進出の為の基礎知識とは?

今回は香港進出をお考えの方々に取って必要となる基礎的な知識・情報をご案内したいと …

no image
酒税法改正の動き、我々のビールにも。

日本であろうが海外であろうが、仕事や運動などの後に飲むビールは最高です。 季節的 …

no image
【中国ワンポイント- 駐在員の所得無申告に関するペナルティー】

海外進出をされている会社様の駐在員は、多くのケースにおいて日本国内の給与と現地で …

no image
【コーヒーブレイク】海外勤務者の税務上に関する留意点について

コロナ禍が恒久化しつつある現在、日本の企業の海外進出や出先とのやり取りと言うのは …

no image
駐在員が欲する研修とは?

某リサーチ会社が行ったアンケートによると、駐在員、駐在経験者に”受け …

no image
どうやったら税金は安くなるのか?(海外法人利用の場合)

一部の国や地域は除くとして一般的に企業や個人にとって、「税金」と言うものは避けて …

no image
タックスヘイブン地域に移る際の保有株式の譲渡について

香港は言わずと知れた“タックスヘイブン”と称される地域のひとつです。この言葉、「 …

no image
香港の「現状」と金融大手が見ている「未来」

日本のメディアなどの報道に洗脳されると実態を見誤ることは多々あります。昨年の米国 …