【タックスヘイブン対策税制 実体基準の判定について】
香港のような軽課税地域では常に日本の税法、特にタックスヘイブン対策税制の影響下にあります。今回はその税制適用除外の条件のひとつである”実体基準”の判定について具体的な事例をご案内させて頂きます。(*)
【 事例 】
レンタルオフィスに約机一台分のスペースを借り、事務管理を行う業者から派遣された非常勤の営業だけが勤務する海外子会社が、このタックスヘイブン対策税制の実体基準を充足するかどうか?
【 税務当局の主張 】
1.この会社は措置法40条の4第1項所定の特定外国子会社に該当。
2.適用除外基準のうち実体基準及び管理支配基準を充足しない。
3.タックスヘイブン対策税制の適用対象である。
【 裁判所の解釈 】
1.この会社の借りたレンタルオフィスは事務所及び倉庫としてその事業規模に必要なボリュームである。
2.この会社の派遣社員は必要に応じて会社の会議室を利用していたし、机一台分のスペースを賃借して営業活動の為に使用していた。
3.またこの会社は取扱製品(ネジ)を保管する為の必要なスペースを捻出し、会計帳簿は業務を行う担当部署に保管していた。
4.売上高合計もこの会社が取引先として持っている数(10社程度)と製品単価を比較しても、ほぼ内容が反映するような規模に留まっていた。
【 結論 】
対象となる会社の実体基準を認める、との判断となった。
(*)『月間国際税務』記事を要約抜粋。
↓ブログ村参加してます。応援よろしくお願いします!↓
関連記事
-
-
仮想通貨(暗号通貨)に関する所得の計算方法等についてー4
> 仮想通貨(暗号通貨)に関する所得の計算方法等についてー1 > 仮想通貨(暗号 …
-
-
新たな課税検討事項になるか? ~日本の富裕層が迎える受難「出国税(Exit Tax)」~
富裕層をターゲットとする新たな課税枠を政府・与党は検討し始めたようです。 こうし …
-
-
駐在員一人当たりの総コスト(香港と中国の場合)
ひと口に「海外駐在」と言ってもコスト負担の視点で考えて見ると、会社側は相当の額を …
-
-
異常値更新?世界一住宅価格が高いところ(=香港)の内情
香港を知る人にとってはむしろ当たり前過ぎて真新しいと評されるような題材ではありま …
-
-
香港には源泉税があるのか?
香港進出企業は様々な面で日本では考えられない程の税制上のメリットが用意されていま …
-
-
通常の法人税と移転価格、その「調査」の違いとは?
「移転価格」と言うものは英語でTransfer Pricingと言い、企業相手の …
-
-
香港会社法 一部改正のお知らせ
香港の会社の制度を決めている機関と言うのはCompany Registryと言わ …
-
-
香港周辺の地域、「マカオ(澳門)」とはどのような場所か?
香港に来られるお客様の中には、スケジュールが許せばフェリーで1時間強先のマカオ( …
-
-
金融サミット開催で“失地回復“を狙う香港
香港は言わずと知れた「国際金融センター」の一つである訳ですが、中国との政治的な軋 …
-
-
海外駐在員向け「海外派遣者特別加入制度」とは?
国内での労働環境に身を置いている多くの方々にとって労災保険は半ば当たり前過ぎる社 …
- PREV
- 【2カ国で課税?日本と香港の双方の居住者となる場合】
- NEXT
- 【平成27年度税制改正大綱~まとめ】
