増加する香港IPOを目指す日系企業
アベノミクスの失速などもその背景としてあるのかも知れませんが、冷え込んでいる東京市場の反動か、弊社にも香港IPOを目指される日本のお客様の案件が増えて参りました。
90年代中半から昨今に至るまで、多くの日系製造業の進出とその事業規模などを考えますと、この国際的な資金調達市場でありタックスヘイブン地域でもある香港のポテンシャルを充分に”使用した”日系企業の数が(殊の外)多くなかったと言う事実はむしろ驚きに値します。
事実、実績としては日系企業のIPOの成功ケースはこの5年で僅か4社しかありません。
そのひとつひとつを挙げて参りますと、以下の企業様です。
(1) SBIホールディングス(金融や不動産事業)
(2) ダイナムジャパンホールディングス(パチンコホール運営会社)
(3) イーコンテクスト・アジア(オンライン決済・電子商取引サービス)
(4) ファーストリテイリング(衣服ブランド『ユニクロ』)
香港上場のメリットは色々と御座いますが、先ず筆頭として挙げられるのは中国市場へのゲートウェイであると言う事です。香港市場上場は中国の投資家達の熱い視線を受ける事になるのと同時に、中国国内への影響力は相当なレベルでの露出になります。また株式公開を通じて人民元建て資金を調達する事で為替リスクをヘッジする事も可能になり企業の収益地盤をより強化できると言う利点もあります。こうした大きな利点を、他の国際市場と比較しても非常に低い税率や緩和されている各種のルールで企業の発展を後押しする訳です。
事実として上記に挙げておりますダイナムジャパンやイーコンテクストなどの株価はIPO価格の2倍以上に上昇している所を見るだけでも、そのメリットを充分享受していると言えるのではないでしょうか。
こうした香港IPO調達は、上場先として二つあるMain BoardとGEMの内、その殆どがMain Boardが行っており、2013年度の実績では実に東京証券取引所が調達した資金(約95億米ドル)の倍以上の、資金である217億米ドルが調達出来たとの事です。
時代はこうした部分からも確実に変わって来ているのかも知れません。
尚、CCM香港ではこうしたIPO関係でのご相談も承っておりますのでお気軽にお問合せ下さい。
◇お問い合わせフォームはこちら◇
http://www.ccm.com.hk/contact/index.html
↓ブログ村参加してます。応援よろしくお願いします!↓
関連記事
-
-
香港行政長官の“変遷”から見えて来るもの
1997年7月、香港は旧宗主国である英国から新しい宗主国となる中国へと返還されま …
-
-
香港上場(IPO)手法の中に見られる『裏口上場』とは?
上場起債額が世界でトップと言える香港。上場先はメインボードとGEMボードの二つに …
-
-
香港“格下げ”から見えて来る、香港と中国の葛藤
9月6日、欧米の著名な大手各付け会社であるフィッチ・レーティングスが香港の格付け …
-
-
海外設備を貸与する場合の税制について
海外への進出についてはその目的に応じて準備して置かなくてはならないもの(こと)は …
-
-
BVI法人清算に関する質問事例紹介
質問: BVI法人設立してから数年経つのですが、当初描いていたようなビジネスが中 …
-
-
OECDが進める『自動的情報交換制度』の動向
日本を含めた海外の国々、特に先進国間を中心として『自動的情報交換制度』(英語:C …
-
-
またまた登場?来年度から導入が噂される「新出国税」
先月の26日、日経の紙面には日本の観光庁が新たな出国税を導入する検討に入ったとの …
-
-
オンラインセミナー 香港法人ビジネス活用術<オフショア法人編> 1/24(水)開催
【 香港法人、BVI、セーシェル他オフショア法人設立セミナー情報 】 個人でも法 …
-
-
【コーヒーブレイク】日系企業が目を向ける先となったベトナムと香港の立場
ここ数年、商談等でお客様から相談される先として脚光を浴びているアジアの国は、香港 …
-
-
【コーヒーブレイク】「株式買収」と「資産買収」、海外進出をする時はどのような基準でどちらを選ぶのか?
新型コロナウィルス感染症の発生によって“パンデミック“が世界に拡がり、先の見通し …
- PREV
- 中国現地法人駐在者への給与送金について
- NEXT
- 香港法人の清算について 1
