香港商標・意匠の登録に関するQ&A
【質問1】 日本ですでに登録を済ませているが、香港でも権利が保護されますか?
回答: 保護の範囲は登録された国・地域に限られますので、香港でも登録が必要です。
【質問2】 香港やマカオは中国領なので、中国で登録を済ませていれば、権利は香港やマカオでも保護されますか?
回答: 香港・マカオは中国領ですが、「一国二制度」の下で独立・分離した行政、立法、司法制度がそれぞれ存在しますので、たとえ中国本土で登録していても、保護の範囲はおよびません。ゆえに、それぞれの地域で登録が必要です。
【質問3】 香港での商標・意匠登録にはどれだけ時間がかかりますか?
回答: 途中三ヶ月の公告期間を経て、商標で約6~9ヶ月、意匠で約12ヶ月ほどで、登録証が発行されます。ただし、これはスムーズに申請・審査が進んだ場合の目安としてください。
【質問4】 香港で登録できる商標には、どのようなものがありますか?
回答: 文字(個人名を含む)やロゴマークに加え、香港では特定の音や匂い、商品の形状やパッケージも登録することができます。
【質問5】 登録すると、どのようなメリットがありますか?
回答: 登録した商品やサービスについて、専用使用権を持つことができます。他人が権利者の同意なしに、同一もしくは類似する商品やサービスに使用した場合、権利侵害行為として、使用の差し止めや損害賠償請求を含めた法的手段をとれます。
もし他人(競合相手など)が先に登録を完了している場合には、相手が専用使用権を持つことになりますので、権利がおよぶ地域でのビジネスチャンスを事実上阻まれることになってしまいます。それゆえ、できる限り進出に先立って登録を済ませておくことを是非おススメいたします。
消費者保護の観点においても、粗悪な模倣・侵害品(もしくはサービス)業者への対抗手段を持つことができます。
【質問6】 逆に登録する場合のデメリットはありますか?
回答: 国・地域ごとに登録が必要ですので、費用も国・地域単位で発生します。登録にかかる期間はそれぞれの国・地域でまちまちですが、おおむね半年~二年以上と長い時間がかかりますので、その間安心して任せられ、当局とのリレーションがスムーズな登録業者を選定する手間や費用がかかります。
この他にも、商標・意匠登録に関してもっとお知りになりたいことがありましたら、どうぞお気軽に下記リンクから弊社にお問い合わせください。弊社では香港以外にも、中国およびマカオでの商標・意匠登録のお取り扱いもいたしております。
http://www.ccm.com.hk/contact/
↓ブログ村参加してます。応援よろしくお願いします!↓
関連記事
-
-
帰属主義下に於ける、海外にペーパーカンパニーを設立した場合の留意点
お客様から問い合わせの中には「投資」を目的とした海外のペーパーカンパニー設立と言 …
-
-
財務諸表でよく見られる中国企業共通の問題点
中国の企業の財務諸表上での問題点は多々あります。中国進出している日系企業でも、大 …
-
-
それでも引っ掛かる「移転価格税制」について
海外との取引で一番注意しなくてはならない税制と言うのは、やはり「移転価格」と言う …
-
-
2018年2月の法人設立個別相談会のお知らせ
みなさま、こんにちは。CCM香港スタッフです。 CCM香港では定期的に香港法人設 …
-
-
メインボードで超大型IPO、アリババがとうとう結実!
最近の香港を巡るニュースと言うのはその殆どが香港デモに関するものであり、このデモ …
-
-
香港新会社法
■概要 すべての香港法人が運営していくための法律根拠となる香港会社法(香港法第3 …
-
-
海外法人設立時に良く聞く「ノミニー」とは一体何?
香港だけでなくBVI(英国領ヴァージン諸島)やサモア、セーシェル等の地域や国々に …
-
-
香港法人の「閉鎖」について
事業に拡大や縮小と言う目的の中には「設立」や「進出」と言う視点もある反面、「清算 …
-
-
今更聞けない香港のビジネス基礎事項⑨~香港での個人所得納税手続について
香港の場合は、日本の申告納税方式ではなく、納税者が申告を行った後に税務局(=IR …
-
-
香港で行う資金調達 IPOの改定項目が与える影響とは?(1)
以前も何回か香港での上場に関する記事を投稿させて頂いたこともありますが、昨今では …
