“追徴課税”と言う打ち出の小槌
本日のニュースで、住宅建材大手トステムの創業者(2011年死去)の長女が東京国税局から巨額の相続税申告漏れを指摘され、追徴課税として約60億円の支払を命じられると言うものがありました。
その金額の大きさにはビックリですが、本件はそれ(金額)だけにスポットライトを浴びせてしまうと、この決定に至る”不自然さ”を見逃してしまう事になります。
実際、その経緯詳細を読んで行くと、税務対策を行っていく中での『評価額』が焦点となっており、その結果、この方は国税局からの指摘を受け入れる形(60億円追徴)で本件は決着する模様ですが、日本国内で財産を持つことは本当に大変な事なのだと言う事をまざまざと見せ付けられたようなケースとなったと言えます。
世論は”税金は富裕層から取れば良い”などと言う、突き放した論調が多い印象がしますが、この創業者の長女の方が行った事と言うのは、国が制定する相続税法に則った評価額の基準(時価がわからない株式や土地は財産評価基本通達に基づき、類似する上場企業の株価などから算出するという方法)を使って算出した相続財産の評価額であった事を忘れてはなりません。
つまり、ルールに則った申告額だった訳です。
↓ブログ村参加してます。応援よろしくお願いします!↓
関連記事
-
-
香港で高級車や電気自動車を良く見る訳
香港を観光されると一部の観察力が鋭い方の中には香港の道路を走る自動車がかなりの割 …
-
-
仮想通貨(暗号通貨)に関する所得の計算方法等についてー8
> 仮想通貨(暗号通貨)に関する所得の計算方法等についてー1 > 仮想通貨(暗号 …
-
-
2018年4月の法人設立個別相談会のお知らせ
みなさま、こんにちは。CCM香港スタッフです。 CCM香港では定期的に香港法人設 …
-
-
新型コロナウィルス対策:『追加支援策』に見る香港と日本の違い-2
与党の一方である公明党の山口代表が4月15日、自民党安倍晋三首相に対して新型コロ …
-
-
香港の命運の決める?広深港高速鉄道の与えるインパクト
ビジネスを推進する為の香港・中国国内のインフラ構築の動きに拍車が掛かりつつありま …
-
-
香港にあの”109″が進出!
SHIBUYA109でお馴染みの東急電鉄&東急モールズデベロップメント社(以下、 …
-
-
香港への現金持ち込み申告義務化へ
12万香港ドル以上の香港への持ち込みの申告義務化について,香港政府からプレスリリ …
-
-
中国現地法人における秘密保持制度の構築方法
どの世界でも“スパイ”と称される者や行為と言うのは存在します。香港や中国と言った …
-
-
仮想通貨(暗号通貨)に関する所得の計算方法等についてー6
> 仮想通貨(暗号通貨)に関する所得の計算方法等についてー1 > 仮想通貨(暗号 …
-
-
香港と日本の関係。「平成」を振り返ることで「令和」を想う
2019年5月1日、我国の歴史の中で“大きな変化”が訪れました。それは、過去30 …
- PREV
- アベノミクスの方向性と2015年、最初の増税
- NEXT
- 源泉徴収と言う視点からみた国際税務