財務諸表でよく見られる中国企業共通の問題点
中国の企業の財務諸表上での問題点は多々あります。中国進出している日系企業でも、大手ですら現地財務担当者(=現地人)の”仕掛け”により以下に挙げるような問題点に直面したりするケースもあり、日本本社側は手を焼くケースも多々…。グローバルスタンダードには程遠いと言うのがどうやら実情のようです。
1.売上高・・・売上高の異常な変動、または売上高、純利益などにおける人為的な操作
2.費用・・・異常な費用変動、人為的な操作
3.在庫・・・倉庫内の実数と会計帳簿上の数字の著しい乖離
4.負債・・・会社負担項目である各種社会保険(労災保険、医療保険、養老保険、失業保険など)の法定基準を意図的に粉飾(見認識債務として水面下に残り続ける)
5.固定資産・・・土地使用権が未登記のまま運営、減価償却未実施または償却不足
6.架空取引先・・・取引先が数年前などに倒産するもそのまま取引があったとして計上
7.伝票(発票)なし取引・・・コスト下げに対応すべく伝票(発票)なし取引多々
上記はまだまだその一部であり、これらをひっくるめた2重帳簿などは日常的であり、更に人的問題(労働争議)なども加わって来ます。
こうしたことを避けるため、最近では中小などのサイズの企業は会計関係一式をアウトソースする先も増えて参りました。
『生産』や『営業』と言う、企業活動を牽引する”本来の動き”に集中する為にはこうした手段の導入も一考の価値はあるのかも知れません。
関連記事
-
タックスヘイブン対策税制上、唯一例外とされる”統括会社”とは?
香港は税率が法人税、個人所得税共に20%以下であると言う事実もありますので、&# …
-
移転価格(Transfer Pricing)文章を作成する事とは?
上場企業などの一定のビジネス規模を持ち、且つ海外展開を行なっている企業様において …
-
香港でビジネスを行うと言うこと – 1
ひと言で表すと、ここ数年の政治・経済(産業)の分野に於いて、香港はひとつの“過度 …
-
支店として海外に進出する場合に留意しなくてはならない事
海外進出を検討されている企業は、一定の市場リサーチなどを終えた後に進出方法を決定 …
-
海外で退職する社員の退職金はどうする?
例えば会社の海外現地法人などの責任者として赴任させた社員が現地で退職を迎えるよう …
-
香港会計・税制・税金のまとめ-1
香港を会計や税制、あるいは税金と言う括りで眺めて行くと、日本などのオンショアマー …
-
香港でなぜ海外のオフショア法人が設立出来るのです?
香港でなぜ海外法人が設立出来るのです? <お問い合わせ> 香港でもBVI法人やセ …
-
2019年10月の法人設立個別相談会のお知らせ
みなさま、こんにちは。CCM香港スタッフです。 CCM香港では定期的に香港法人設 …
-
【2016年1月】香港法人・オフショア法人設立 個別相談会 東京銀座にて開催
CCM香港では定期的に香港法人設立、オフショア法人設立の為の個別相談会を開催して …
-
新タックスヘイブン対策税制と香港
あなたがもし税務局のドアを叩いて“タックスヘイブン“と言う言葉を発したら、それを …
- PREV
- 183日ルールが適用されないケースとは?-中国
- NEXT
- 中国での個人所得税