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香港経済2015年度の結果は2016年にどのような影響を与える?

更新日:2016年09月26日

全般的な総括をすると、2015年の香港経済は"プラス成長を維持していた"が、結果的には前年度対比として0.1%落ち込む2.4%(GDP)となった模様です。これは3.1%で着地をした2013年度からのものを基軸とすると、2年連続の減少となり、その影響は今年(2016年)にも深い影響を与えそうです。

ではそれらを構成する幾つかの項目を具体的に見て参りましょう。

先ず意外に思われるものとして筆頭で上げさせて頂くものは個人消費です。

実はこの個人消費、結果として2014年度から1.4%上昇の4.7%となり景気を押し上げる数少ないの要素のひとつであったとの事です。内訳を見て参りますと耐久消費材の伸びが2桁(+11.3%)をマークした事がその主要因だったとの事でしたが、それが一転、今年に入ると成長率の鈍化が見られ始めました(2015年全体<4.7%>→2016年第1四半期<1.1%>)。

ではそれ以外の項目ではどうでしょうか?

例えば貿易を貨物輸出と貨物輸入と言う二つの視点から眺めますと、前者の2015年数値は対前年度比でマイナス1.9%、後者はもっと酷くなりマイナス2.7%と何れも芳しいものではありません。またこのトレンドには2016年第一四半期でも歯止めが利かず、2015年度全体と比較しても更にマイナス3.6%(貨物輸出)とマイナス5.4%(貨物輸入)となっています。

またホテル業などを含めた観光業界などは2014年の下半期に発生した『オキュパイ・セントラル(雨傘革命)』により中国からの観光客数が激減する事でジリ貧となり、同時に貴金属や化粧品、薬品、百貨店などを取り扱う小売業界も(ホテル業界同様)業績悪化が顕著であり、失業率はこれらの業界からのものが一番高いものとなっています。

こうした"負のトレンド"に囲まれつつある香港の経済環境ですが、その主要指標のひとつとされる不動産業については、(中国からの)投資が減速している背景や流れはあるにも関わらずマイナス成長を免れ、2.2%の成長と言う結果を市場に齎しています。

更にそれ以上の成果を出しているのが金融業(金融・保険)です。ここは前年度比6.3%増となったようでひとり気を吐くような形となっており、香港のお家芸はまだまだ"健在"と内外にアピールする数値を弾き出しています。

以上、この様に全体的には減速感が漂う2016年の香港経済ではありますが、今年も昨年同様の動きと結果になるのかどうかが注目に値されます。

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