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香港法人・オフショア法人設立お役立ち情報

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確定申告の手続が必要な香港

香港駐在員にとって香港の納税制度の点で頭に置いておかなくてはならない事と言うのは、給与所得が自分の赴任先となる香港法人から発生している場合、必ずその分の確定申告を行わなくてはならないと言う事です。

例年、4月前後になりますとIRD(香港税務局)のから会社に対して"Employers Return"と言われるフォームが送付されてきます。そして5月に入りますと今度は個人に対して"Tax Return"と言われるフォームが送付されてきます。それぞれのフォームは発行後1ヶ月以内にIRDに申告をしなければならないのですが、ここで申告のタイミングが遅れてしまったりすると罰則規定の対象になる可能性(=罰金対象)が出て参りますので注意する必要があります。

そして香港の制度と日本の制度の相違点として注目する事と言うのは、香港には個人所得について日本のようは源泉所得税が存在していないと言う事です。より具体的に説明しますと、香港に勤めている者の毎月の給料から差し引かれる項目と言うのは僅か一つの項目のみです。

それはMPF(Mandatory Provident Fund=強制積立金制度)と言われる積立型退職年金で、これを差っ引いても額面と手取りの差は最大で1,500香港ドル(邦貨:約2万円)だけなのです。従ってこうした源泉所得制度が香港にはないが故に、この地で働く者たちは各々が確定申告を要求されることとなる訳です。

そしてもう1つの大きな相違点と言うのは、社会保障制度としての健康保険が香港には存在していないことも挙げられます。日本では健康保険料が課税標準額に応じて計算されていますが、これに該当するようなものが香港にはありません。他方、香港では民間の医療保険制度が非常に充実していると言う事もあり、こうした点でも基本的に個人で加入手配を行うなどして対応していると言うのが一般的なやり方であり、且つ社会通念であると言っても過言ではありません。

さて、話を今回のテーマである確定申告に戻しますが、5月に各人に発行されたTax Returnは各自で必要な数字の記入を行いIRDへ期限内に提出して行きます。そしてその数ヶ月後となる同年の8月~11月の間に"Assessment Demanding Final Tax & Notice for Payment of Provisional Tax"という通知書が本人宛に届きます。

この段階で確定額(該当年度)と予定納税額(翌年度=暫定税額)が一旦は決定する形になるのですが、個別的にはその税額提示に対して本人からの異議申し立てを行なう事もできなくはありません。その後、双方で納得行く額が決定しますとその合算額の75%を翌年の1月までに納税する事とし、残りの25%を4月に払うという流れとなっています。

ちなみに一括での支払いを翌年の1月の段階で早々に行う事については一向に構いませんが、逆にこの一括支払いを4月まで延ばして行なうとなるとペナルティー(遅延の為の罰金)が加算されるので支払い期日に関しては確りとした対応を心掛けなくてはならないでしょう。従って駐在員の方々等は初年度での税額支払いはその年の税額全額+翌年分の予定納税75%という"ダブル払い"としてスタートする事になる点をご注意して下さい。


それでは税額計算と言うのはどのようになっているのでしょうか?

巷には香港では10数%と聞いたことがある方が多いと思いますが、これがマックスの値であり累進税率と固定税率のいずれか低い方を納税者は選択する事が出来ます。勿論、これに(日本国内で言う)配偶者控除や扶養控除のような人的控除・寄付金控除、その他(自己学習控除、MPF自己負担控除、住宅ローン控除等)の控除があるので、実質的な税額と言うのは表面税率よりもかなり低い水準の税額になるのが一般的なパターンのようです。

何にしましても、こうした確定申告の類というものは(国の違いはあれ)該当書類を記入する事ひとつを取っても書損などを犯さずに各々の項目を書き埋めて行く事がとても難く、慣れるまでは一定の時間が必要になります。だからではないのでしょうか、駐在員のようなポジションで香港に来られる方々はこうした個人所得についた申告でさえ会社が使用しているような会計士事務所やビジネスサポートの業者などに外注する事で対応するケースも今では決して少なくありません。

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