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対象内?或いは対象外?駐在員に対する労災保険

日本国が設定する労災保険の補償範囲は、全世界補償と言うものではなく国内対象オンリーとなっています。つまり、これは裏を返すと国外で発生する職務上の労災事故に対する補償と言うものは基本的に"提供されない"と言うものなのです。

このように海外駐在=労災対象外となってしまうとこれから重責を担って海外で仕事をする予定の駐在対象者様(及びご家族の方々)にとっては何とも"心許ない"状況なってしまうのですが、実はここには"救済措置的"な意味合いとして「海外派遣者特別加入」という制度がこの保険にはついています(労働者災害補償保険法第33条第6号、第7号)。


では、この"海外"という視点における加入資格を持つ対象者というのはどうなるのでしょか?以下、具体的な定義をご案内させて頂きますのでご参照ください。
1. 日本国内で行われる事業から派遣されて、海外支店、工場、現場、現地法人、海外の提携先企業等、海外で行われる事業に対する労働者
2. 日本国内で行われる事業から派遣されて、海外にある一定数以下の労働者を常時使用する抽象事業に従事する事業主及びその他労働者以外の者
3. 国際協力機構等開発途上地域に対する技術協力の実施に事業を行う団体から派遣されて、開発途上国地域で行われている事業に従事する者

上記定義でいう"事業"というのは期間が定まっている、所謂、プロジェクトものは対象外となっており、また"2"の中にある、"ある一定数"と言う括りは以下の通りとなります。

金融業・保険業・不動産業・小売業 ・・・50人
卸売・サービス業・・・100人
上記以外の業種・・・300人

更に上記に補足させて頂ければ、こうした海外派遣者特別加入の対象者は、これから駐在をされる方々はもとより、既に海外で仕事をされている方々も含まれることになることになります(しかしながら、現地採用者や留学目的の派遣者は除きます)。

では、この海外派遣者特別加入にはどの程度の保険料を想定して置く必要があるのでしょうか?これは保険料算定基礎額というものに保険料率を乗じた額で算出し、最低保険料は年間で5,000円台(正確には5,108円)からスタートします。また最高でも年間29,200円ですので企業としてはそれほど大きな負担額では無いと言えるでしょう。

また、海外駐在員が、年度途中に於いて中途加入をする場合の保険料計算はどうなるのかと言うと、これは当該年度内に於ける加入月数に応じた形で処理を行います。つまり、1年の中でこの手配をしたのが8ヶ月を経過した段階での申請であった場合は、残りの期間分(=ここでは4ヶ月)を日割り計算して算出するという形です。

以上が対象となる方々とその保険料となる訳ですが、では実際に中国などの海外で労災事故に遭った場合はどうなるのでしょうか? 

ここで一点、非常に注意しなくてはならないことと言うのは、この「海外派遣者特別加入」は申請者が申請時に提出した"業務内容"の範囲の労災事故でなくてはならないと言う点です。何故ならば、その"業務内容"を遂行する上での事故でなければ当局側では労災適用の判断が正確に出来なくなってしまうからです。ここの部分があやふやで遭ったりすると、後になって大きく揉める事態へと発展し兼ねない部分が出て来ますので事前に細心の注意を持って対応する必要があるでしょう。

特に日本国内のような整備がしっかりなされていない地域・国への駐在時には、想定できない事象が発生する可能性は大であり、故にこうしたところへの配慮を行うことは、将来の偶発的な事故を予防することに繋がるため肝要です。

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