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香港法人・オフショア法人設立お役立ち情報

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口座開設者とお金の性質を"特定する"、KYCとAMLについて

ここ数年、香港やシンガポールなどの銀行口座開設の難易度は格段に厳しくなって来ており、結果、多くの"口座難民者"が出て来てしまっているのが実情です。そう遠くない過去の段階まで、"口座開設が出来ない"などとの理由でビジネスが吹っ飛んでしまうことはあり得ない展開であったがゆえ、こうした金融機関の突然且つ強烈な"引き締め"は、国内の投資家や企業にとって、その海外投資熱に冷水をぶっかける形となってしまったと言うことは間違いではありません。


銀行などの金融機関はセキュリティー向上のため、数年前から顧客の素性を徹底的に洗い出すKYC(Know Your Customer)と言う尺度を制度化しました。これは銀行に新規口座を開く際、銀行が要求する一連の書類手続のことを総称した言葉のことです。


実際のところ、所有している資金に国際的な流れがあるような際には、銀行としてその口座開設者の"特定"を行うことは極めて重要なことです。これを以前のように徹底しなかった場合、そこから派生して来る問題は非常に深刻なものに発展する可能性を秘めており、例えば正体不明のものが、何らかの目的のために資金洗浄(マネーロンダリング)を行う等してしまうと銀行にとっては致命的なスキャンダルにすらなり得てしまいます。


そしてこの資金洗浄(=マネーロンダリング)に対する処方と言うのはAML(Anti-Money Laundering)と呼ばれているものであり、これは銀行口座を介して起こる不自然な取引や反社会的勢力やテロ資金、融資詐欺などの排除など広範囲に渡る目的を有しています。


では今回の本題に入りますが、一体この「仮想通貨」に関する部分でこのマネーロンダリング等の為に使用される可能性はあるのでしょうか?国内の法律では既に「犯罪収益移転防止法」なるものが2016年の段階で可決されており(これは2014年のマウントゴックス事件に端を発しています)、仮想通貨は法定通貨では無きにしもあるものとは言え、マネーロンダリングやテロ資金供与に関わっていることが判明したことが明らかにされています。


しかしながら、国家犯罪対策庁による分析(*)では、前述の銀行や会計サービス、資金移動・決済サービス、不動産、ギャンブル、現金、そしてこの仮想通貨(ビットコイン)の中で構造的に最もこうしたマネーロンダリング等に対する脆弱性が小さいのが仮想通貨であったと言う点は興味深いことです。


これはひとえに仮想通貨の基本構造であるブロックチェーンに於ける透明性の評価が高いことによるものであり、仮に事件発生となってもその過程が一つ一つ確実に記録されている為、トレースが容易であると言う点に尽きます。


しかしながら、古くはマウントゴックス、そして今回のCoincheckのような「取引所」について言ってしまうと上記の高い評点が適用できないと言うもの明らかであり、この点についた仮想通貨利用者の情報収集や意識向上は今後の大きな課題と言えるでしょう。


(*)分析項目は「取引事態の不透明性(隠匿性)」、「資産の国際的なアクセス容易性」、「資金移動の速度」、「脆弱性」、「セクター毎の取引ボリューム」、「監督機関の監視能力」などに渡って評価されます。

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