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クロスボーダー(=海外)企業買収をどうしてもやらなくてはならない日本企業の状況

一般的に、「M&A」(=企業買収)と言う手法が日本の実業界に本格的に定着して来たと考えられる時代と言うのは80年代からであり、欧米の影響は受けつつも実情として当初は国内マーケットを中心としたケース蓄積(In-In)が主流と認識されていました。

その後、我が国が幾つかの大きな経済及び社会的な変動を経る中でこの手法が企業、ひいてはマーケット全体に与える影響が徐々に大きくなって行くことになる訳ですが、特に2000年のリーマンショック以後では、このM&Aと言う分野においてある"新しいトレンド"が鮮明にその輪郭を浮き上がらせて来た感があります。

それが、今回ご紹介する「クロスボーダーM&A」です。


我が国が自国の将来を語る際、今後、恒常的に抱えるであろうテーマのひとつには"人口の減少"が存在しています。総務省統計局の調査を見ると、我が国の人口は2011年をピークとして減少に転じており、真偽の程はともかく、2053年には1億人を下回ると言う予測すら出ている程です。

こうしたことを加味して国内市場の発展性を考えた場合、日本企業は何れも今後の自国商売の限界点を見越した上での経営判断を行かなくてはならず、事業規模の維持や更なる成長を実現するためには海外諸国での需要取り込みが必須事項となって行くことは否めません。

その際、こうしたビジネス上での目的達成の為に最も有効且つ効果的な"処方箋"となり得る手法のひとつと言うのがまさにこの「M&A」であり、その中でも海外企業の買収を行うことで新たな市場を獲得出来る「クロスボーダーM&A」に大きな注目が集っています。


事実、過去最多の件数となった2017年の「M&A」の実績値は3,050件を数えました。そしてこの中で海外案件、即ち「クロスボーダーM&A」(In-Out)が占めた件数と言うのは672件であり、この数字は、近年で一番少なかった年度である2009年の299件から実に倍以上の躍進を遂げていることが分かります。

この結果を演出した要因と言うのは、先述の人口減少問題などを起因とした市場的限界点が見えつつある国内市場の事情、そしてもうひとつは、ここ数年来継続的に行っている金融緩和策に連動したものと言えます。

金融緩和策は、2000年代の後半の金融危機以降、日銀主導で大々的に計画・実施されて参りました。その目的は景気回復を大命題としており、『異次元緩和』とも称された様々なテコ入れを導入して来た訳ですが、結果、資金の調達のコストそのものが低下したことで市場には資金が潤沢に供給される形となり、国内企業、特に上場企業等は業績回復が顕著なものとなったのは記憶に新しいところです。


◆日本企業が行うクロスボーダーM&Aの傾向
日本企業による対外直接投資と言うのは2000年代を通じて継続的に増加傾向が続いており、2013年度以降は更にその拡大傾向に拍車が掛かっています。

形態としては2000年当初の段階ではグリーンフィールド投資型が主流を占めていたのに対し、最近ではそうした投資は鳴りを潜め、結果として「M&A」へと変化しています。これは自社が現地で立上げからスタートさせる形式である前者より、販売網やブランド力、更に人材をそのまま活用してしまう「M&A」の方が、全体的な事業リスクの軽減だけでなく、時間短縮自体も一気に実現出来得ると言う効率性の面からであることは言うまでもありません。

また、日本企業が行う投資対象先と言うのはやはり依然として国内主体であるのは事実ではありますが、こと「クロスボーダーM&A」の領域においては世界の三大マーケットである北米・ヨーロッパ・アジアの3拠点を中心としつつも金融危機以降は特にその軸足がアジアでの企業買収増加に傾いているのが見て取れます。

その理由は損失を最小限に止めた市場と言うのが(中国を中心とした)アジア諸国であったことに起因します。

では、日本企業が行う投資対象先を産業別に区分けして行くとどうなるでしょう。「クロスボーダーM&A」と言う前提ではハイテク産業とヘルスケアへの買収案件が目を引くのがアメリカであり、アジアでは金属や採鉱を中心とした原料・材料メーカー、工業、ハイテク産業、金融業がバランスよく分布する等、地域的な特色が明確な形として表出しています。

しかしながら、今後の動向としてあがる分野と言うのはAI(人工知能)やIoTと言った新しい技術を擁する産業や仮想通貨やシェアリングエコノミーと言った業界に強みを持つ企業を買収する動きも期待されているようです。


◆今後の動向
人口減が長期に渡って継続する見通しが強まる中、日本企業が需要を期待できる先として海外の市場に目を向けるのは至極当然の選択と言えます。

また同時に、インターネットの発達と普及により消費者は海外からの製品購入やサービスへのアクセスを容易に行える等々、競争そのものの土壌が大きく変化して行くことは最早既成事実と言っても過言ではありません。

換言すると、今後、「クロスボーダーM&A」を含めた施策を自社の中に積極的に取り込めない企業と言うのは、近い将来、多くの点でその企業価値そのものが毀損することが避けられず、こうした時代の趨勢を考えると今後も一層、日本企業による「クロスボーダーM&A」の数及びボリュームは加速して行くものと予想されます。

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