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世相を反映する?香港の雇用条例改定

どこの国の労働者も自国の雇用状況について感心が無い国は居ません。香港でもそれは同様でその都度政府はその時に適切と思われる案を審議し導入の是非を中・長期の視点から考えます。

昨年の11月末、香港の労工顧問委員会はその会合で父親向けの法定育児休暇日数を増やすこと(従前の3日を5日に変更)について労使双方の合意を得たと発表しました。こうした事を含めて香港に於ける雇用条例は幾つかの点で変更が加えられましたので今回はその変更の中で特に注視するべきトピックをご案内させて頂きます。


先ず雇用と言うと基本的に考えなくてはならない点と言うのは労働者にとっての「労働時間」でしょう。低所得者を対象とした契約労働時間政策が昨年までのCYリョン行政長政権時代の行政会議にて承認されました。

但し、現政権であるキャリー・ラム政権下の労工及福利局長は、契約労働時間について労働者団体側と合意に至っていないため、上記で承認されたとする提案の再検討を示唆しています。


ではその提案の内容とはどのようなものなのでしょうか?

1.月額の賃金が11,000香港ドル以下の従業員を所謂、"低所得者層"と定義することを推奨。
これに該当する従業員を抱える雇用主は、労働時間及び時間外労働手当に関して労働者と労使合意が含まれる雇用契約書を交わすことが必要。

2.時間外労働手当は労使間で合意したレートに応じて計算するか、又は時間外労働手当相当の休暇を与えることが求められる。


次に従業員の権利として度々議題に上がるMPF(Mandatory Provident Fund)については如何でしょうか?昨年から審議されていたこのMPF改定項目と言うのは雇用主にとっては今後大きな打撃となり兼ねない内容のものです。

何故なら今年の7月から雇用主側が積立てを行う部分については解雇補償金或いは長期服務金との相殺が出来なくなってしまったからです。それ以前の制度上のルールですと従業員の解雇が発生する際、企業はその者の退職金として行なっていた部分(=企業積立分)の金額を解雇の際に充当する権利を有していたのですが、これが今後使用出来なくなる為に別途引当て積んで備える必要が出て参ります。

またそれだけでなく、積立額の負担も従前の5%から6%へと増加することもある為、これが経営を側面から圧迫する可能性も無くはありません。

しかしながら、こうした事情を鑑みる部分は政府にもあり、この為こうした企業負担分を補助・支援すると言う建付けで最大200億香港ドルの予算を計上(前政権の設定した額は79億ドル)することを決定しています(しかしながら、雇用主負担積立額が、当該従業員の年収の2割に達した時点でこの補助は終了)。


以上、様々な意味合いで香港に於いてもこの雇用に関連する労働条例の改定は都度見直しがなされています。その傾向・結果と言うのは「弱者側」にどうしても偏ることは否めず、雇用主負担の拡大は今後も広がる傾向にあるのは明白です。故にこうしたことが遠因となって経済成長のブレーキが掛かることを懸念する向きもあるのは致し方無いかも知れません。

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