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これからが真価の発揮どころ?"香港でのビジネス"を改めて考える - 2

更新日:2019年02月01日

香港を世界に名だたる「国際金融センター」と評価させている最大の要因は一体何でしょうか?各人にとってそれはひょっとしたら異なる要素かも知れませんが、一般的な尺度で見て行くと、それは(恐らく)香港が敷いている経済活動に関する"自由度"なのではないかと思われます。


【経済活動の自由度】
世界には様々な市場を調査するシンクタンクや機関と言うものが存在しています。それは例えばヘリテージ財団であったり、z/Yen、またはトップ経済誌であるウォール・ストリートジャーナルかも知れません。あらゆる市場に精通しているこうした評価機関の目を通しても、香港は経済自由度指数に於いて、常に最上位のグループに位置付けられています。

勿論、こうした評価機関の算定基準と言うものは決して一面的なものではあらず、多面的に評価軸を基礎として作られています。そこで出される総合順位の決定と言うのは、それらをポイント制にして足し合わせて行った結果で最終決定がなされるものですが、それらは例えば「経営上の自由」であったり、または「貿易上の自由」、或いは「金融上での自由」と言うような査定軸がベースであり、その決定のプロセスは決して簡単なものではありません。

従って香港以下の順位の市場と言うのは、香港が持っていない負の要素がいくつも存在していると逆説的には考えられると言う訳です。つまりそれらの市場には、いつも何らかの貿易障壁が存在し(0税関、輸入割当制がなく、地域や国の制限がない)、(海外からの)投資制限や為替・送金に対して制限、また法人と事業のオーナーシップは国籍による制限がなどが存在していると言うことなのです。


【情報の自由な流れ】
香港が中国に飲み込まれる形となったのは1997年のことであり、その時は(中国による)情報のコントロールを恐れた一部の富裕層達はこぞって国外脱出を試みました。その先がカナダやオーストラリアと言う地であった訳ですが、結局それから20年と言う年月の間に起こったことと言うのは、そうした富裕層達の殆どが再び香港に舞い戻って来たと言うことです。

その理由は、当初考えれていた(=恐れられていた)程、中国による情報統制が厳しく無かったことと、カナダやオーストラリアと言う国での生活が、都会の喧騒に慣れ過ぎていた香港人からすると非常に単調であり、また仕事や現地人コミュニティー等との邂逅に恵まれなかったと言うことも多分にあったとのことです。

事実として今現在に於いても香港は情報と通信の障害がないことは、大きな社会基盤の核であり、特徴でもあります。また情報そのものは日本等と比較してもより透明であると評価されており、信用度の裏付けにもなっています。


【社会面&言語&主要税制面】
社会面に目を移しますと香港は中国本土と異なり、出版と言論は自由であると考えられており、ネットや報道の制限も基本的に存在していないと捉えられています。また、国際NGOトランスペアレンシー・インターナショナルによる世界腐敗指数によると香港は依然として世界で最も腐敗の少ない経済圏の1つであると評価されており、この数値はフランス、イタリアやスペインなどの先進国よりも更に上位にランクされているものです。

では言語面ではどうでしょうか?香港の公式言語と言うのは中国語の方言である広東語であり、もうひとつが英語とされています。従って契約書や何らかの公的な文書の作成の際に使用される言語と言うのはこの2つとなり法的な効力があると捉えられています。

最後に香港の税制度に触れることになりますが、香港の税制度は簡素かつ低率で安定している。以下は基本的な香港の税率となりますので参考までにご案内させて頂きます。

香港の主要税制:
▽事業所得税:16.5%(課税対象利益がHKD2Milまでは8.25%)
▽給与所得税は、標準税率15パーセントと累進税率2-17%の低い方
▽資産所得税:15%
▽不動産収入税:15%

尚、以下は非課税扱い:
▽消費税・売上税・付加価値税(VAT)
▽源泉徴収税
▽資本利得税
▽配当税
▽相続税

こうした様々な面で香港を総合評価すると、やはり依然として魅力的な市場環境を整えているのが見て取れることと思います。中国化が顕著と言うことをマイナスと捉える向きがあるのは否定出来ずとも、それを補って余りあるのが今までの香港であり、これからの香港であると言えるのが結論と言っても良いのではないでしょうか?

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