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改正で炙り出される形となった、複雑に絡み合う日本の健康保険の内容とは?

2019年2月15日、日本政府は医療保険制度関連法改正案を閣議決定しました。この改正案では、以下に挙げる2点を着眼点としていると考えられています。
1.マイナンバーカード健康保険証として利用できるようにすること
2.健康保険が使える扶養親族の認定について、原則として国内居住を要件に追加すること

【改正の背景】
(1)マイナンバーカードの取扱い
平成30年7月1日時点のマイナンバーカード交付割合は11.5%前後となっているとことで、これは政府が当初見込んだ想定値よりもかなり低いものであり、その為何らかの"テコ入れ"が必要になり、結果その方策の一つとして健康保険証への利用を盛り込むこととしたものと考えられています(しかしながら保険証については、マイナンバーカードのみとするものではなく、従来の保険証も維持する形とした為、かなり中途半端なスタイルとなっているのは否めません)。

(2)扶養親族の国内居住要件
現在、日本の健康保険は、被保険者の扶養親族が国内居住か海外居住か否かにかかわらず対象としている形になっています。そうなると就労目的で来日した外国人等が持つ在外国の扶養親族すべてがこの日本の健康保険の対象となり、国内の医療機関のみならず海外の医療機関における扶養者の医療費が対象となってしまっていました。

昨年4月以降、国外居住の扶養親族については、所得税の扶養親族と同様、身分関係を確認できる書類、生計維持関係を確認できる書類(仕送り額の確認等)、扶養親族の収入状況が確認できる書類の提出が必要とされています。

しかし、所得税の扶養親族や児童手当でも問題となりましたが、日本で就労している外国人が、扶養親族を(日本では"非常識"と考えられるほど)多数としているケースもあり、所得税の軽減や児童手当の申請をする例等が発生したとのことです。

更に健康保険の場合は保険証の貸し借りなど悪用する例もあるとされていたことから日本の健康保険制度が"対象とすべき範囲"を限定する(保険料の負担者と受益者の整合性をとる)案が議論として存在していました(但し例外として日本からの留学生、海外赴任に同行する家族など、再び日本で生活する蓋然性が高い扶養者は、今迄通りに健康保険の対象とすることとされています)。

【法案施行予定日】
2020年4月1日が施行予定日とされています。 

【所見】
移民問題は、様々な形で問題を生じさせています。例えば、ドイツでは、メルケル首相が移民に寛容な政策を採用した結果、国内での支持を減らす結果となっていますし、イギリスのEU離脱の理由の一つに移民問題が挙げられています。

また、米国では、トランプ大統領がメキシコ国境に不法移民を排除するための壁の設置を進めているところです。日本は、幸い移民が押し寄せる状況ではありませんが、外国人労働者の受け入れ緩和により、教育制度、租税制度、福祉制度に齟齬が生じてきています。

教育制度にあっては、来日外国人の子弟の言語に対応できる先生がいない、そもそも義務教育に関して外国人の両親が理解しておらず、学校に通わせていない等、徐々にこうした面での未整備が問題として顕在化されつつあるのも趨勢の一つとなって来ました。

租税制度に関しては、扶養の範囲の問題のほか、地方税が滞納になるといったことが挙げられていますし福祉制度では、健康保険の扶養親族のほか、日本国内で失業した外国人に対する生活保護の問題が挙げられています。

これらの問題に対して日本の政府は、対処療法的に制度改革を行っているところですが国際課税におけるBEPSルールのように、国際間でのルール作りも今後は必要になって来るのは必須であると言えます。

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