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逃亡犯条例と国際金融センター 〜香港は何処に行くのか?ー1

6月9日と16日、この2つの週末にかけて香港ではかつてない程の規模のデモが行われ、その光景は世界に衝撃を与えることになりました。

103万人、そして200万人と言う史上最多の数の民衆が路上に飛び出し、香港特別行政区政府が改正を試みようとしている「逃亡犯条例」(Extradition Bill)に対して反対の意を表すデモ行進を行った訳ですが、現時点での情勢としては(市民によるこうした必死の『声』にも関わらず)香港特別行政区政府の姿勢を覆すところまで影響を与えるに至っておりません。

ガチガチの"親中派"である香港トップ、キャリー・ラム行政長官はこんな状況下にあっても改正案自体は破棄をせず、あくまで"延期"と言う(将来に含みを持たせている)返答に留めています。そして今後もこの条例を中心として睨み合う政府と市民のポジションは平行線を辿ることが現実的と見られており、状況としてはまさに"五里霧中"の状態です。

このように、香港を取り囲む将来の情勢はますます混迷を深めて行くことになる訳ですが、仮に今回、(前回の「雨傘運動」と同様に)政府側の勝利に終わるようなことになるのであれば、香港の将来は一体どうなってしまうのでしょうか?下記では、香港が中国の手に落ちた場合のいくつかの可能性についてご紹介します。


既にご存知の通り、香港は、中国の一部では有りながらして、独自の「自治権」が与えられている特殊な地域です。元々、この自治権の付与を条件として中国に返還交渉を行ったのが香港の"前オーナー"であった英国であり、中国はそれを呑み込む形で一国二制度がスタートしたと言う経緯があります。

勿論、「中国返還」と言うことになる訳ですので中国には中国なりの"打算"があったのも想像に難くありません。それは当時の中国からすれば、香港(及び香港人)は自分達よりも遥かに豊かで西洋の文化やノウハウを理解しておりまた実践も出来る頼もしい家族のひとりであったのは明らかです。

また、この香港を有効利用することで、自国国内に最新技術をどんどん持ち込み、また製品輸出先との"中継地点"として機能させることに注力して成功を成し遂げました。しかしながら、経済的に香港を"射程圏内"まで成長して来た段階となると、中国の香港に対するスタンスは確実に変化して来ます。端的に言うと、香港を、他の省と同じように扱うことを押し付けて来たのです。


その傲慢とも言えるスタンスが災いして(?)、2014年の雨傘運動や本稿冒頭の「逃亡犯条例」での展開が勃発する形となったのです。


以上、前置きが長くなりましたが、では具体的な香港のこうした"中国化"による影響と言うのは国際金融センター的な視点ではどういったところに影響が出そうでしょうか?

1.税率を筆頭とした税制度について
香港における法人税率は基本的に16.5%ですが、ここに変化が訪れる可能性はあるでしょうか?恐らく短中期的にはこの部分に修正を加えることは無いのではないかと思われます。理由は香港が中国における外貨取引で大きな影響(実績、経験)を依然として持っているからであり、中国国内にそれを醸成するにはまだまだ時間が掛かるからです。

また、シンガポール等との兼ね合いを考えても、税率を中国国内の水準まで上げようものなら(外資系の企業を筆頭として)香港での操業を諦め、ライバルのシンガポール等に移転(或いは主要部隊を移転)することに拍車が掛かる可能性を助長するからです。しかしながら、長期視点とした場合はその限りではない可能性が大きくなるでしょう。


次稿では更に違う視点から、ポスト「逃亡犯条例」の香港の将来の姿と言うものを考えて行きます。

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