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日本以上の競争社会?=香港の教育システム

更新日:2019年07月08日

元々、歴史的は英国の植民地であった香港は中国への返還が行われた1997年以後に於いても教育制度については手が加えられず、2008年までは英国方式である6―5―2―3制が取られていました。

この内訳をもう少し詳しく説明すると、最初のステージである6年は小学校教育となり、次は中学校教育としての5年、次は予科生としての2年、そして最後の3年が大学教育と言った形です。これが2009年になって大学教育にメスが入れられ日本と同じ6―3―3―4制(小学校6年、中学校3年、高校3年、大学4年)のスタイルも導入される事となり、現在でもこの旧制度と新制度が並列して新制度への移行時期として当てられています。

香港で言う、義務教育の期間と言うのは日本と同様、小学校の6年と中学校の3年の計9年間となっていますが学費については公立校が無償であり、私立が香港政府から一部負担を受けて支払う形となっています。


香港の教育システムで特徴的な部分と言うのは学校が以下の2つのスタイルに分かれていると言うことが挙げられます。
1.中国語以外の教科を英語で行う学校(EMI=English-Medium Instruction school)
2.英語以外の教科を中国語で行う学校(CMI=Chinese-Medium Instruction school)


では、この2つがどのような内容になっているのかをご説明致します。

1.EMI
EMIは中国語(中国史を含む学校もあり)を中国語(香港の公用語である広東語か中国での標準語とされる北京語=普通語)で教える以外は英語の教科書を使用し英語で教育を施します。EMIは旧植民地時代にエリートを養成する為に設立された学校と言うイメージが強く、地元では依然として進学校的な印象として受け止められています。しかしながら1998年の返還以後は普通語の需要拡大が高まるとの判断から学校数が制限される(現在114校)こととなりました。


2.CMI
CMIは広東語や普通語で授業が行われる学校です。英語の授業だけ英語で行う為、英語習得率及びその程度については①のEMIの水準には到達していないのは明らかですが、逆に中国語については充分な機会と時間が投入されることになるので優れた力を養成しています。

では小学校から大学までの流れはどうなるでしょうか?

香港の小学校は日本のように学区制ではありません。個人個人の希望によって学校を選択出来る形となっています。勿論、希望したからと言って即入学出来ると言う訳ではなく入学願書提出後、学校側で合格者選定が行われると言うステップを踏む為、志願者は通常、第二、第三の志望校を用意した上で臨むと言うのが一般的です。尚、この小学校でも公立と私立に分かれていることを明記して置きます。

では次の中学はどうでしょうか?実は香港では中学と高校は一貫校となっており、当然、大学への進学率が高い学校に人気が集まります。尚、公立と私立に分かれるのはこちらでも同じで、私立が独自の基準で合否を決めるのに対し、公立は「自行分配」と言う学校独自の基準で3割、そして「統一分配」と言う香港教育局が定めている基準で7割の合否を決定します。

最後に大学ですが、香港には9つの大学しか存在しません。この中で一番優秀と考えられている大学は香港大学と香港中文大学の2校であり、この2つは世界的に見ても非常に高い評価を得ている大学です(東大や京大以上と考えられています)。そして、こうした大学に行けない学生達の選択肢と言うのは往々にして海外の大学に留学するか、就職を行うと言うものです。

当然、高校卒業後、直ぐに就職を行なう層の学生達にとっては余り良い条件で就職先が見つからないと言うのが通常であり、こうした面は日本同様のトレンドであると言えるでしょう。

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