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今改めて見る、香港の「幸福度」ランキングについて

更新日:2019年08月20日

国連(UnitedNation)は今から7年前の2012年を皮切りとして毎年3月に「世界幸福度ランキング」なるものを世界に向けて発表を行います。例年、156カ国・地域がその対象となり、その調査には1各国あたり約1,000人を対象としていると言うのですからかなりの精度を保つような配慮と努力がこの活動から伺えます。

そして今回8回目となる2019年のリザルトは北欧のフィンランドがトップとなり、台湾25位、日本58位、そして香港が76位となったとのことです。今までの全体の傾向としてはトップ圏内の国々は北欧国家であるフィンランドやデンマーク等が占有することになり、台湾が20位中盤から後半、日本は50位以降70位未満の範疇で推移し、香港については70位中盤前後に納まる形になるのが一般的とのことです。

ご存知の通り、香港と言うところは良いも悪いも両極端に位置するような地域である為、中々評価上では上に行き難いと言うのが実際のところなのでしょう。

例えば良い面(印象的な面)を抽出するとすれば、ここは、世界的なIPOを行とその起債額は"トップ中のトップ"とカウントされているようなところであったり、税務面での優遇は標準的なレンジから見ると羨望の的(まと)のような場所であると言うポジティブな面はありますが、他方、住環境ではアジア圏でも最悪に近いものであり、また最近では政治的に域内の秩序が乱れ始めていると言うようなネガティブな一面も持っています。

こんな形でその要素が極端に二分する香港ですが、世界的な評価軸の推移とは別にして、この程香港内でも同じような意識調査が行われたとのことです。つまり、外国人評価で無く、地元民評価と言う評価軸です。

香港忠僕事奉中心(HongKong Doulos Ministry Centre)等が中心となって行ったこの"幸福度調査"と言うものは、香港内各地区に於ける仕事、家庭、健康と言ったことを切り口として市民に問い、その満足度を調査して行くと言う内容です。

上記の機関達は去る4月27日〜5月23日までの約1ヶ月の間、街頭とインターネットを利用して集めて市民の幸福度を各地区で測ったところ(調査対象者数は2,016名)、以下のような興味深い結果が出て来ることになりました。採点方式は10点方式であった訳ですが平均点からご案内すると6.39を記録したとのことです。

そして、地域別で最もその点数が高かった場所(=幸福度が高い)と言うのはTuen Wan地区の6.87であり、2位のYuen Long地区の6.69を0.18上回ることになりました。そして3位はSouthern District(漢字表記→南区)の6.61と続きその後も4位Tuen Mun Districtの6.54、5位Tai Po区の6.50と連なって行く訳ですが、では最低を記録した地域は何処になるのかと言うと、それはWan Chai Districtの5.71であったとのことです。

また、項目ごとにその内容を詳しく見て行くと、過去12ヶ月で他人に相談するほど困った事案については、仕事関係が30%、家族問題が28%、問題なしが24%、健康が22%、精神面が20%になり、また、誰に相談したのか?と言う問いに対しては、親戚・友人・同僚が43%、自分で対応した、が39%、家族が28%、弁護士や医者と言う専門家への相談は14%に留まりました。

更に、今後解決して欲しい問題について話を向けるとトップは住宅問題の28%、次が医療サービス不足で26%、娯楽・公共施設不足は24%、衛生問題は22%となったとのことです。

実際、この調査期間を見ても分かるように、昨今香港で社会問題化している「逃亡犯条例」を巡っての民政間の軋轢はこのリザルトに影響を全く与えていないことにはなりますが、仮に現在調査を行うようなことがあれば、当然上記の数値や項目の順位には大きな影響を与えることにはなって行くことでしょう。

ただし、そうであったとしても、香港人が香港をどのように捉え、そしてどう言ったところに幸せや不幸せを感じ取っているのか?と言う全体の問いに対しては、上記のデータでも相応に彼らのホンネを"描写"しているのではないかと思われます。

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