【香港の会計士の数を構成する理由とは?】
この数字だけと取ると実感が中々沸いて来ないものですが、実はこれは異常とも言える程物凄い数字なのです。
例えばですが、日本の公認会計士の数はどのくらいなのでしょうか?
人口ベースでは香港の20倍弱(1億2700万人)の規模を誇る日本ではありますが、そのマーケットで登録している(=日本の公認会計士協会に登録している)公認会計士の数は実は香港のそれより少ない数(27,204人)しかおりません。
この単純な数の比較だけ取って見ても、香港に於ける会計産業の重要性が伝わって来るかのようです。
実際、過剰とも思えるこの会計士の数ではあるのですが、勿論これにはしっかりした理由が存在しています。
その主要因のひとつとは、(香港では)会社の規模(大小)に関わらず、全ての企業がこの外部会計監査を義務付けられていると言う部分にあります。
これを日本に置き換えると、中小企業が(まるで上場企業のように)外部会計監査を毎年行うと言うに等しい扱いであり、それ故会計需要が恒久的に存在しているマーケットであると言えるのです。 『国際金融センター』としての透明性や信頼性のアピールをするには、やはりこうした会計監査の義務化は当然の事であり、こうした姿勢がアジア最大規模の金融拠点としての地位を磐石にした要因である事は言うまでもありません。
関連記事
-
-
香港の主権を巡る欧米と中国の“せめぎ合い“
今まで香港は対コロナ禍と言う軸で非常に優秀な結果を続けて来ていたことは以前のBl …
-
-
香港の税制を有効利用して見る方法
香港やシンガポールと言った地域・国は俗に言うタックスヘイブン地域となる訳ですが、 …
-
-
香港・中国での個人信用調査、法人デューデリ業務
海外でビジネスを展開する際、マネジメントクラス人材を含むローカルスタッフの雇用や …
-
-
香港の台風警報について
ほぼ一年に渡って日本で言う”真夏日”が続く香港ですが、や …
-
-
香港法人を休眠会社化する為に必要な事
海外進出の為に香港に会社を設立したのは良いですが、その後、思い描いていたような事 …
-
-
海外で退職する社員の退職金はどうする?
例えば会社の海外現地法人などの責任者として赴任させた社員が現地で退職を迎えるよう …
-
-
やはり気をつけなくてはならないPE認定
以前も取り上げたテーマの内にPE(恒久的施設)認定課税と言われるものがあります。 …
-
-
香港でビジネスを行うと言うこと – 1
ひと言で表すと、ここ数年の政治・経済(産業)の分野に於いて、香港はひとつの“過度 …
-
-
短期間で上場可能な「中国上海Qボード」
株式上場をすると言うのはその企業の経営陣を筆頭としてその企業で働かれる様々な社員 …
-
-
駐在員一人当たりの総コスト(香港と中国の場合)
ひと口に「海外駐在」と言ってもコスト負担の視点で考えて見ると、会社側は相当の額を …
- PREV
- 【"638億ドル"と言う金額の意味】
- NEXT
- 【香港-梁行政長官による施政報告】