【日本の税務調査の基礎知識 (2)】
日本の税務調査に関しての基礎知識として、今回は組織別の調査をご案内させて頂きます。
日本の税務組織は、国税庁を頂点とし、10の国税局と1つ沖縄国税事務所さらに524の税務署から成っています (このほかに税関がありますが、関税のみを対象としますので本稿では触れません)。
税務調査は、各国税局及び沖縄国税事務所並びに各税務署によって行われます。ここでそれを取りまとめていると見られる国税庁は実は原則として税務調査は行わないポジションです。なお、国税の判断に関して不服或いは不当と言うアピールを企業側などから出て来た場合に対応する国税不服審判所は、課税処分後の不服申立案件に関して調査を行います。
以下、一般的な日本の法人に対する税務調査を各所管とその対象項目ついて解説させて頂きます。
【 法人向け税務調査 各所管とその対象項目 】
① 法人税担当部門による調査
法人税、消費税、源泉所得税を対象に行われます。
② 源泉所得税部門による調査
源泉所得税に関する調査が行われます。
③ 消費税・印紙税担当部門による調査
主に、消費税に関する調査が行われます。
このほか、印紙税、酒税その他間接諸税の調査が行われる場合があります。
④ 国際税務専門官による調査
調査の対象は、法人税担当部門の調査と同様、法人税、消費税、源泉所得税を対象に調査が行われますが、主に、国際課税に関する項目を中心に調査が行われます。
⑤ 資料担当部門による調査
法定調書関係に関して調査が行われます。
■あわせて読みたい■
【日本の税務調査の基礎知識 (1) 】はこちら
【日本の税務調査の基礎知識 (3) 】はこちら
↓ブログ村参加してます。応援よろしくお願いします!↓
関連記事
-
-
香港の「現状」と金融大手が見ている「未来」
日本のメディアなどの報道に洗脳されると実態を見誤ることは多々あります。昨年の米国 …
-
-
日系飲食業の香港進出模様
香港における日本食の人気はひと言で形容すると“非常に高い“と言えます。実際のとこ …
-
-
【 出国税(海外移住税)についての考察② 】
【🔶出国税の申告納税の時期と時価の算定時期】 出国税の申告納税の …
-
-
新たな課税検討事項になるか? ~日本の富裕層が迎える受難「出国税(Exit Tax)」~
富裕層をターゲットとする新たな課税枠を政府・与党は検討し始めたようです。 こうし …
-
-
海外駐在中の日本の健康保険の利用
一般的に言って「海外駐在」となるとある一定の期間、健康に関する“リスク指数”と言 …
-
-
良いビジネスコンサルタント会社の見分け方
日本のお客様から受ける問合せの中には香港でビジネス上良い取引先の選定のコツや質の …
-
-
どうやったら税金は安くなるのか?(海外法人利用の場合)
一部の国や地域は除くとして一般的に企業や個人にとって、「税金」と言うものは避けて …
-
-
【どちらが優先?中国国内税法と日中租税条約のルールが異なる場合】
日本と中国も他の多くの国々同様、『租税条約』なるものを締結しています。例えば&# …
-
-
家族帯同か否か?海外駐在に於ける会社方針について
海外駐在員を送り出す際に会社側として考えることの中の1つと言うのは、駐在者が仮に …
-
-
7月は、国税の異動の季節(2)
前回の(1)では、国税組織の事務年度が毎年7月1日から翌年の6月末までであり、そ …
- PREV
- 【日本の税務調査の基礎知識 (1) 】
- NEXT
- 【日本の税務調査の基礎知識 (3)】
