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【 誤解?無理解?私募債とタックスヘイブン対策税制《事例紹介》 】

更新日:2015年06月22日

香港や中国、シンガポールなどで海外ビジネスを推進されている方々の中には『タックスヘイブン対策税制』の事への浅い理解の為からなのか、国際税務的な視点から見ると危険な形となってしまっているケースが散見される事が多くなって来ております。

そして今回、事例としてご紹介させて頂くのは『私募債』を取り扱ったケースです。

私募債というものは広く一般大衆を相手に公募を行う公募債とは異なり、一部特定の投資家を相手として出資を集う為の対象物(例:環境やプロジェクトなど)を絞って行うものです。

ひとつ申し上げられるのは、私募債を主催される方が、国際間、特に香港やシンガポールなどの軽課税地域・国の日本税制から見た立ち位置をしっかり把握された上でのものでない場合は、預け入れするお客様にとっては"非常に危険な選択"となり得る可能性がある事を良く理解しておくべきだと言うことです。

例えば日本居住者である方が、香港などに個人口座を所有していてそこから第三国に投資を行うような場合、(日本から見たら)運用で稼いだお金の動きそのものは、日本送金などを行わない限り、物理的には"圏外"となるので当局側には分かりません。

これは形としてアウト(出資する地域:香港)→アウト(運用する地域・国:第三国)→アウト(運用益を享受する地域:香港=運用益には非課税)というものなので、仕組み的にはこれで納得されてしまう投資家がいらっしゃったとしても不思議ではありませんね。

しかしながら、この仕組みに対するタックスヘイブン対策税制上の正式な回答はどうなのかと申しますと、完全に"×"です。

何故なら(このケースでは)そもそも投資家自身が日本に居住しているからであり、"全世界課税"を前提としている日本の税制においては、外国で稼いでいる運用益とて税務局への無申告は許されないからです。

つまり、こうしたスタイルでは税金逃れをする事自体が到底不可能な事なのだと言う事を、もう一度深く認識して置く必要があります。

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