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パナマ文書から発生した世界規模の激震と日本での報道

更新日:2016年05月11日

今から一年ほど前の2015年8月、ドイツの南ドイツ新聞(Süddeutsche Zeitung)に匿名を名乗る者からパナマの法律事務所が請負ったある取引の記録を巡る情報が齎されました。その内容は非常に衝撃的なものであり、その後、同情報はアメリカ ワシントンDCにあるICIJ(国際調査報道ジャーナリスト協会)によってデータの信憑性を巡る精査がなされ、先月4月3日に分析結果が発表されました。

漏洩したこのモサック・フォンセカ法律事務所の情報と言うのは、同事務所が1970年代から2016年初頭までに請負った案件、実に1150万件分(約2.6TB  )にも到達する膨大な量の『機密文書』のことです。

この機密文書がかつてないほどのインパクトを持ったものであったと評されたのは理由があります。

それはその中に登場する人物や企業の名前の一部と言うのが、"世界の顔"と多くの人が認める政財界の超大物、或いは世界プロスポーツ界・芸能界のものであった為です。

具体的にはロシアのプーチン大統領の友人、中国の習近平共産党書記の義兄、英国のキャメロン首相の亡父やマレーシア ラザク首相の息子、FCバルセロナのリオネル・メッシやF1ドライバーのニコ・ロズベルグ、更に香港映画を代表するジャッキー・チェン等々...情報の根幹部分と言うのはオフショア国であるパナマを利用した彼等の資産運用の実態部分でありました。

オフショア、或いはタックスヘイブンと称される地域・国に対する大国のイメージは決して良くありません。法人税率が40%もあるアメリカや相続最高税率が55%となる日本などからこれら"ゼロ課税"がまかり通る国や地域を見た場合は尚更です。

しかしながら、メジャーな企業、例えばiPhoneを擁するAppleが行っていたような特殊スキーム(名称:ダブルアイリッシュ&ダッチサンドウィッチ)は、網の目のようにあらゆる角度から張り巡らされた国際税法を徹底的に研究した上で行った『超合法スキーム』でしたし、スターバックスなどが行ったもの(名称:スイストレーディングカンパニー)も同様の完成度であったと捉えられています。

目を転じて日本ではどうか?となる訳ですが、このパナマ文書上で日本関連のケースと言うのは約400本であったと報道されています。そしてこの中に伊藤忠や丸紅などの巨大商社、また個人としては楽天の三木谷氏やセコム創業者の飯田氏の名前があったと言います。

国内に於いては昨日の第2弾の発表後、早くもその対象者たちは国内で紛糾する批判の矢面に立たされている感があります。しかしながら(厳密に見て行きますと)各々の内容に関してはまだ十分に掘り下げられているものは無く、場合によっては事実関係とはかなり歪曲されて伝わっているケースもあるかも知れません。

"先入観なき"判断をする事の難しさを今一度痛感するような、そんな事件です。

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