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香港法人・オフショア法人設立お役立ち情報

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「オフショア」及び「オフショア法人」について

更新日:2019年07月29日

海外投資や海外ビジネスと言う括りでネット等で検索をしたりすると、その検索記事の中には構な頻度で「オフショア」と言う言葉が出て参ります。

そして"ビジネス"と言うフィルターを通してこれを調べて行くとこのオフショアの中で作られた法人、即ち「オフショア法人」と言うものについて触れられる箇所が出て来る訳ですが、世間一般の方々にとって見るとまだまだこの「オフショア法人」の実体を捉えることは難しく、むしろ何となくフワフワしたような、或いは正体が見えない"いかがわしいもの"と誤解されてしまう傾向があるのは否めないものです。

情報公開を行わないことがオフショア法人の特色のひとつである為、ある意味では疑われても仕方がない面がるのは否めませんが、本稿ではこの「オフショア」、そしてそこで作られる「オフショア法人」の定義や仕組み、或いは設立目的について少し掘り下げて案内して見たいと思います。


先ず「オフショア」と言うところは世界にどのくらいあるものなのでしょうか?一説には300近くあるとも言われておりますし、少なく数えても60前後の国や地域がその範疇に入るとも言われていますが、弊社等に問い合わせとして来る国々と言うのは一定の傾向があると言えます。


例えばこの「オフショア」の代表的な国となると、真っ先に多くの人達の脳裏に浮かぶ国と言うのは英国領ヴァージン諸島(British Virgin Island、通称BVI)となるでしょう。この"BVI"はカリブ海の浮かぶ島々の中の1つであり、その名が示す通りかつては英国の植民地のひとつでありました。現在でも法体系は英国法をベースとしたものが採用されていることから分かるように、依然として社会システムの多くの部分に英国統治時代の名残りが行き渡っているとのことです。


先ず、「オフショア」の提供する社会システムとして画期的な面というのはその税率です。通常、日本やアメリカと言った国々には社会インフラ等を整える為に税収が必要であり、自国の影響力が発揮出来る分野や領域で法人や個人から多くの名目で課税を行います。例えばそれは法人税であったり個人所得税等である訳なのですが、そう言った点で「オフショア」と称される国々や地域ではそれらが殆ど掛からず、故にメリットが際立つかのように感じる方々が法人を設立登記して行くものが「オフショア法人」となる訳です。


パナマ文書に代表されるように、この「オフショア法人」と言うものは一にも二にも隠匿性を優先するきらいがありますので一旦スキャンダルめいた話が出てしまうと"悪の温床"的な目線の報道ばかりが強調されてしまい、結果実体を歪めてしまうのですが、ここでの法人設立行為自体は全く合法的なものであり、その面を間違って解釈してしまうと片手落ちであると言わざるを得ません。意外に思われる方々も相当数いるのではないかと思われます、例えば香港では証券取引所に上場している会社の多くがオフショアにヘッドクウォーターを置くような会社が相当数存在していますし、こうした事からもここに設立をする事と言うのは国際金融都市でも確りと認められている会社設立形態のひとつなのです。


では次に「オフショア」の定義について考えて見ましょう。

<オフショアの定義>
オフショア諸国の共通点としては産業が金融業に特化、実質的はビジネスが行われるのはオンショア(国内市場)とは別の国になると言う前提で以下の4つを満たすと考えられています。
1)低税率・非課税
2)低コストの会社設立・維持が可能
3)株主・取締役の最低人数は1名、且つプライバシー保護
4)住所貸与及びノミニー(名義貸し代理人)設置が可能で株主・取締役はオンショアに在住

例えば上記を先程のBVIで当て嵌めて参りますと以下のようになって来ます。
1)低税率・非課税 ⇒ BVIの法人税は0%(これはIBC=International Business Corporation<国外ビジネスのみを行う法人>に適用)
2)低コストの会社設立・維持が可能⇒弊社ではHKD25,800が設立初年度費用となります。また次年度以降は毎年HKD14,240となります(2019年4月1日改訂)
3)株主・取締役の最低人数は1名、且つプライバシー保護 ⇒ BVIはその条件で法人設立が可能です。
4)住所貸与及びノミニ―(名義貸し代理人)設置が可能で株主・取日葵訳はオンショアに在住 ⇒BVIではこの取扱いが可能(※)

(※)昨今は口座開設の際に情報の公開を条件としている金融機関が多く、この部分については他国法人口座開設と同様の取扱いが主流化している流れとなります。

こうしたオフショアの法人の活用目的の多くは個人の場合は資産運用、法人の場合は節税効果を主体とすると考えられており、その実の多くは依然としてこの流れが主体ではありますが、昨今のBEPS(税源浸食と利益移転)の流れからより透明性を志す動きも活発化しつつあるのが趨勢です。

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