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香港金融人が見る香港を選ぶメリットとは?

更新日:2020年03月06日

改めて言うまでも無く、『香港』と言う名を聞けば、多くの者は"世界有数の金融センター"であると言うイメージを持つ方々は多いことでしょう。そしてその金融業の中でもひときわその存在感をアピールする花形職業はと言うと、それはやはり投資銀行やヘッジファンドと言った、超一流の金融企業に勤めることと言って間違いないでしょう。


事実、こうしたところに働く人材と言うのは、例えばIBD(投資銀行部門)であれば初任給として年収75万HKD(邦貨:約1,050万円)程度は確保出来る水準ですし、これがヘッジファンド等になると基本給として75万HKDは言うに及ばず、そのレンジはおおよそ140万HKD(邦貨:約2,000万円)まで伸びます。

更にこれに対して業績給を連動させたパッケージを組み合わせることにより、ボーナスとして(基本給を大きく上回るような)巨額を上乗せされたりする為、結果的に年収1億円を超えるようなトレーダーになったりします。

事実、この程度の報酬はこの業界では決して珍しい待遇では無くむしろ当たり前ではあるのですが、しかしながら他業界に対しては彼等なりの"特有のプライド"の象徴であると形容しても良いかも知れません。


一般的な経済的側面での見方で2019年半期から現在に至る期間を眺めた場合、香港もご多分に漏れず実に厳しい時間となったのは否定しようが有りませんが、その余波と言うのが上記のような鼻息の荒そうな投資銀行やヘッジファンドにも多大な影響として残ったのかどうかと言う論点となると、どうやらその「内実」と言うのは我々一般人が想像するようなものでは無かったようです


先般、某日系経済誌のネット上で掲載された欧米系投資銀行及びヘッジファンドに勤める20〜30代の香港人金融マン達へのインタビュー記事上では、何と民主化デモ及び現在のコロナウィルスに関する影響は一様に"殆ど無し"と言うものでありました。


例えばヘッジファンドや富裕層相手のビジネスを運用している場合は運用している投資商品のポートフォリオを組み替えを素早く行うことで対応したり、またコロナウィルス対策としては、いち早く在宅勤務+在宅用パソコンの支給が行われる等した為、業務上の多くの要素について支障が出ないように対応することが出来ていると、事もなげに言い切ったと言うのです。

まさに時代が産み落とした恐るべき子供達と形容も出来そうですが、彼等はそれを後押ししている要素はこの"香港にある"と主張します。


香港金融マン達が挙げる香港のメリット;それらは半ば予想される答えの範疇ではありますが、彼等は一様に香港の利点である「税率」と「多様性」を挙げています。


例えば「税率」部分においては、日本と香港との差は"誤差"と言う範囲では到底納まるものではなく、むしろ"雲泥"と言う形容詞がついてしまうくらいの差(例:日本の所得税<最高税率>45%+住民税10%=55%、香港の所得税<最高税率>17%+住民税なし=17%)が生じます。こうした"差"が彼等金融マン達が香港を離れたくない強固な理由として存在しているのは確かなようです。


また、香港選択の大きな要因として挙げたもうひとつのものである「多様性」と言う点においても、金融業界の場合は極端な話、ネット回線とモニターが有るところであればどこでも仕事が出来てしまう業界であることと、香港では特に多人種ワーク環境(語学的な面を筆頭として金融業界ではこの環境が顕著に出ます)が日本などよりずっと日常的な風景でもある為、複数の選択肢をグローバルマーケット的な視点から持つことが可能であることも重要なメリットと捉えているようです。


以上のような点を踏まえた結論としては、彼等金融マンにとっての「香港」と言うのは、"不安"を憶える以上に"期待"が持てるジョブ環境であるのがどうやら明確なようです。昨年はIPO世界第一位で溜飲を下げることが出来た香港=国際金融センター、今年の新型肺炎騒動でも先手を打つことに成功した今、凹んだ経済を"V字回復"させる為の余念が有りません。その時、こうした香港金融マン達がその裏で暗躍することになると言うのは、間違いでは無いことと言えます。

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