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香港の『一国二制度』の死を招くことになる、中国の「国家安全法」

更新日:2020年06月10日

先般、中国全人代(全国人民代表大会)が提出したとされる香港に対する「国家安全法」案は、本来、香港基本法の下で自治権を与えられている香港の権利を根本的な部分から無効化するものとして域内外に衝撃が走っています。

当然、この中国の一方的なアクションと言うのは自由社会の雄であるアメリカ等からも激しい反発を招いており、今後中国と西側諸国の関係と言うのは「香港」を題材として泥沼化する可能性が大きくなって来たと言えるでしょう。


問題の発端となったのは、5月22日から北京で開催中である(28日閉幕)中国の全人代において、国務院総理である李活強氏が発言した内容です。李活強総理の報告要旨と言うのは、①特別行政区(香港)が国家安全を守る為の法制度・執行メカニズムを確立し、憲法によって定められた責任を特別行政区政府に履行させなくてはならない、と言う点と、②如何に外国の敵対勢力が中国の内政干渉を侵し、治安を乱していることを認識し、対抗しなくてはならない、と言う2つに集中しており、この考え方が反映した内容と言うのが「国家安全法」案の形となった訳です。


過去、中国政府は江沢民の時代からこの香港基本法を巡る件で煮え湯を飲まされ続けています。事実s、2002年には当時の国家主席であった江沢民が香港政府に対してこの「国家安全法」を制定せよと命じていましたし、またこの江沢民を引き継ぐ形になった胡錦涛もその可決に躍起になりましたが香港では激しいデモが展開され(結果として)改正法撤廃と言う恥を掻かされた経緯があります。

このように、2002年の時も今年においてもこの「国家安全法」に関する北京のやり方は変わっていませんが、今回の違う点と言うのは、香港政府を動かすことで行おうとしていた前回のスタイルを取るのではなく、中国中央政府が強制的に断行してしまおうと言うことです。


中国がこうした露骨な舵取りを行う理由と言うのは、同国にとっての「一国二制度」の定義と言うものが、常に「一国」の部分が「二制度」に優先すると言う考え方が根底にあるからです。更にこれに加えて(この問題については)同国のトップである習近平主席の個人的な"怨念"もあると言う点も忘れてはなりません。

これは1983年、習近平主席の父親(習忠勲氏)が香港からやって来た12名の青年訪中団との面会の中で迂闊にもイギリスの憲法体系の根本である「コモン・ロー」を採用することを認めてしまうと言う失態を犯しており、その後起こった返還の際にも香港基本法制定における発想上の大きなファクターとなってしまったのです。

また、この「コモン・ロー」が外国籍裁判官を置くことを認める旨が書かれている為、民主化に距離を置く立場の中国としてはまさに"目の上のたんこぶ"。故に逃亡犯条例改正などの試みを昨年起こしたと言うことなのです。


この原稿を書いている最中、とうとうこの「国家安全法」が可決と言う一報が入って参りました。半ば予想される結末では有りましたが、香港ではこれを「一国二制度の死」と嘆き悲しみ、そして世界は中国の理不尽な極まり無い蛮行に、大いなる失望を持って受け止めるものとなりました。

施行時期については確定されておりませんが、この先の逆転劇がはたしてあるのかどうかと言うことが今後の焦点となることでしょう。

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香港の『一国二制度』の死を招くことになる、中国の「国家安全法」

先般、中国全人代(全国人民代表大会)が提出したとされる香港に対する「国家安全法」案は、本来、香港基本法の下で自治権を与えられている香港の権利を根本的な部分から無効化するものとして域内外に衝撃が走っています。

当然、この中国の一方的なアクションと言うのは自由社会の雄であるアメリカ等からも激しい反発を招いており、今後中国と西側諸国の関係と言うのは「香港」を題材として泥沼化する可能性が大きくなって来たと言えるでしょう。


問題の発端となったのは、5月22日から北京で開催中である(28日閉幕)中国の全人代において、国務院総理である李活強氏が発言した内容です。李活強総理の報告要旨と言うのは、①特別行政区(香港)が国家安全を守る為の法制度・執行メカニズムを確立し、憲法によって定められた責任を特別行政区政府に履行させなくてはならない、と言う点と、②如何に外国の敵対勢力が中国の内政干渉を侵し、治安を乱していることを認識し、対抗しなくてはならない、と言う2つに集中しており、この考え方が反映した内容と言うのが「国家安全法」案の形となった訳です。


過去、中国政府は江沢民の時代からこの香港基本法を巡る件で煮え湯を飲まされ続けています。事実s、2002年には当時の国家主席であった江沢民が香港政府に対してこの「国家安全法」を制定せよと命じていましたし、またこの江沢民を引き継ぐ形になった胡錦涛もその可決に躍起になりましたが香港では激しいデモが展開され(結果として)改正法撤廃と言う恥を掻かされた経緯があります。

このように、2002年の時も今年においてもこの「国家安全法」に関する北京のやり方は変わっていませんが、今回の違う点と言うのは、香港政府を動かすことで行おうとしていた前回のスタイルを取るのではなく、中国中央政府が強制的に断行してしまおうと言うことです。


中国がこうした露骨な舵取りを行う理由と言うのは、同国にとっての「一国二制度」の定義と言うものが、常に「一国」の部分が「二制度」に優先すると言う考え方が根底にあるからです。更にこれに加えて(この問題については)同国のトップである習近平主席の個人的な"怨念"もあると言う点も忘れてはなりません。

これは1983年、習近平主席の父親(習忠勲氏)が香港からやって来た12名の青年訪中団との面会の中で迂闊にもイギリスの憲法体系の根本である「コモン・ロー」を採用することを認めてしまうと言う失態を犯しており、その後起こった返還の際にも香港基本法制定における発想上の大きなファクターとなってしまったのです。

また、この「コモン・ロー」が外国籍裁判官を置くことを認める旨が書かれている為、民主化に距離を置く立場の中国としてはまさに"目の上のたんこぶ"。故に逃亡犯条例改正などの試みを昨年起こしたと言うことなのです。


この原稿を書いている最中、とうとうこの「国家安全法」が可決と言う一報が入って参りました。半ば予想される結末では有りましたが、香港ではこれを「一国二制度の死」と嘆き悲しみ、そして世界は中国の理不尽な極まり無い蛮行に、大いなる失望を持って受け止めるものとなりました。

施行時期については確定されておりませんが、この先の逆転劇がはたしてあるのかどうかと言うことが今後の焦点となることでしょう。

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