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コロナ禍を利用して市民の動きを監視?香港が同意した"健康コード"

更新日:2021年12月16日

香港にとって「ビジネス」はとても重要な要素であり、この20年超に渡る期間での繁栄の礎(いしずえ)は、多くの部分で(親である)中国との取引によって支えられて来ました。

中国の大きな発展に伴い、これに便乗する形で国際金融センターとしての地位を更に磐石化していた香港ですが、中共に寄る政治的な圧力から発生した民主化デモと、世界経済に大きな打撃と根本的なパラダイムシフトをもたらす事になった新型コロナウィルス感染症によって大きな負のインパクトを被ることになってしまったのは既承の通りです。

特に後者であるコロナ禍による香港ー中国間での往来の制限と言うのは香港に根本的なダメージを与えて来ました。何故なら香港の経済発展の主要部分が"中国頼み"であり、ここが滞留してしまうとライフラインに支障を及ぼす可能性が出て来てしまうからです。その為、香港政府がコロナ収束に総力を上げて取り組んで来たのはこうした理由が横たわっていたのです。

そんな背景・事情を含む状況下で12月2日、香港政府はこの"香港-中国本土間との隔離なしの往来"について、「Hong Kong Health Code」と呼ぶコードシステムの導入を発表することで、中国との往来の緩和&促進を行う姿勢を打ち出しました。


香港は12月6日現在、累計感染者数が1万2,467年、死亡者は213人、回復者が1万2,408人、新規感染者は5人で全て輸入症例となっています。ワクチン接種者については1回目が478万5,199人(71.1% )、2回目も終えた人が455万6,343人(67.7% )であり、3回目の接種回数は21万5,858回とのことです。


香港ー中国間の往来では、中国本土から香港に行く際、香港居民が本土からの香港に戻った時に強制隔離が免除される「回港易」と中国本土とマカオに滞在する非香港居民が隔離なしで香港に来ることができる「来港易」と言う2つのシステムが既に整備されています。しかし、北京五輪等を控え、"ゼロコロナ政策"を進めている中国政府は厳しい水際対策をとっており、香港から中国に行くには最低2週間の隔離を行わなくてはならず、それが香港ー中国間往来の障害になっていました。

他方では、流通のハブ、アジア随一の国際金融都市としての機能を持つ香港として、独自の選択肢を模索する考え(="ウィズコロナ"と言う概念でこうした環境下であっても(中国以外の)世界との繫がりを維持したい)はありましたが、上述の通り「経済」のメインを中国本土に依存している面が大き過ぎる為、北京の掲げる"ゼロコロナ政策"をフォローせざるを得なかったと言う事情もあります。


では「Hong Kong Health Code」と呼ばれるこのシステムというものは一体どのような管理・運営を基本としているのでしょうか?実はこのコードの骨子と言うものは、既に中国本土で利用されている追跡アプリをマイナー修正したものであり、その中身は殆ど同じ仕様になっています。実際の登録には、(香港居民の場合)先ず、この「Hong Kong Health Code」の専用サイトにアクセスを行い、ID番号、氏名、電話、住所を入力します。

また、非香港居民の場合は上述の住所の代わりに滞在をしているホテルた部屋番号等の情報を入力し、その後、パスワード等を設定、個人宛に認識番号が送られてくると言う流れとなります。


実用の部分で一例を挙げると、これは中国本土内ではレストランや観光地、ショッピングモール等に設置されているQRコードをスキャンすることで感染りするを色(緑色、黄色、赤色の3色)によって顕在化させる仕組みとのことです。


但し、一つの懸念点として囁かれているのは、このシステムの導入により個人情報や行動履歴を政府側に把握されることから「Hong Kong Health Code」を仕様することついて不安の声が上がっているのも事実だと言うこと。その為、実際に中国との往来するビジネスマンがどの程度増えるか?と言った見通しについては今後の取り組みの課題と言えるでしょう。  

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