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香港の旧宗主国と現宗主国が行う、その"仁義なき戦い"の模様とは?

更新日:2022年03月02日

香港はその歴史的な経緯として中国から一度、英国に植民地として統治されていた時代があります。この地を"牛耳った"英国は当時最強国家であり、このことが近代香港の栄華を形作る基礎となりました。

また、英国が残した財産=香港が、後の中国躍進の為の大きな役割を果たすことになったのを否定する者は皆無でしょう。今日の隆盛を誇る中華圏の姿と言うのはまさにこうした様々なことの積み上げの結果として帰結することができます。


このように、幾ら中国自身が否定しようとも、一重に香港(そして結果的に中国)がこの短期間で日本を追い越し米国に迫らんと躍進出来た理由の多くは英国の存在なしには語ることは出来ないのです。


実際のところ、今でも街に繰り出すと香港にはこうした"英国の匂い"を随所に感じることが可能です。


特に産業界や金融業界に目を向けるとその色合いは一層濃くなります。例えば香港の「空」を支配する地場のフラッグシップとしての地位を欲しいままにする航空会社であるのがキャセイパシフィック航空であり、金融業界では香港上海銀行(HSBC)やStandard&Chartered銀行等々、香港の中心地であるCentral地区にはこうした資本が我が者顔で軒を連ねると言った感じと言っても過言ではありません。


このように、当地に置ける産業の基礎を作ったのは英国系企業である訳ですが、中国が台頭して来てからその力関係はかなり変化して来ることになりました。


例えば上述のキャセイパシフィック航空はスワイヤー・グループの一社ですが、コロナ禍のもとでかなりの業績悪化が見られています。(コロナだから仕方がない...)と言う理由は世界中の企業にとって同じものなので一見目新しさはありませんが、むしろここで問題なのは、ロクに調査をしていないで状況で出された理由(例:今回のオミクロン株感染が広がった原因をキャセイ職員の規則破り)を"唯一絶対の真実"として取り扱い、即座に断定した香港政府のスタンスです。

香港の運輸インフラは今でもキャセイを中心とした体系を維持していますが、今回の扱いと言うのはまさに"英国系資本へのバッシング"との解釈が成り立たなくはありません。こうしたバイアスを正当化する理由は他にもあります。

やれ入国制限(水際対策)や、やれ英国系国家(英国、米国、豪州)を中心とした8カ国からの旅客機の着陸禁止等々...まさに"目の敵"に近い扱いを受けるに羽目に至っています。


つまり、こうしたことを纏めて辿り着く一つの結論と言うものは、『中華思想』の真の実現を念頭とする北京にとって、旧宗主国である英国(&西洋)の残影が香港に存在し続けることを良しと思っていないと言うことであり、悲願である本当の意味での「香港回帰」(=香港を取り戻す)を成し遂げるには、外国勢力(西洋)の色をここで抹消して置きたいとの意図が根底にあると言うことです。


こうした色眼鏡をかけた上で香港政府の動きを見て行くと、その後ろ盾を担っている北京側の意向が色濃く反映されているのが一目瞭然であるのは誰もが納得することなのではないでしょうか?

香港の政治体制が今後も親政権主導の形で進むのは明白であることもあり、仮にスワイヤーが匙を投げるようなことになった場合、堰を斬った激流のように、他の英国系資本(例:ジャーディーンマセソンやHSBCなど)が香港を後にする可能性は否定出来ません。


果たしてどのような展開になるのか?と言う点については安易な予想は禁物ですが、北京の本気度を考えると我々が想像するよりもっと早い段階でその"決着"が着く可能性は十分にあると言えるでしょう。

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