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香港の観光業は復活となるか?行く末が注目される業界復興の道筋を考える

更新日:2023年07月05日

ここ数年の間、環境的な要素の為に極度のジリ貧状態となっていた香港観光業も、今年に入りコロナ終結を政府が宣言、またその後押しもあることでようやく復活の為の第一ステップを踏んで行けることになりそうです。2023年が明けた2月23日、香港政府は世界に対して当地への渡航を積極的に推進するべく航空券の無料配布(50万枚)と観光周辺サービスの拡充を行うことを発表しました。この情報は瞬く間に世界中に配信される形となり、今はその施策の行方と成果に注目が集まっています。

そんな形で大きな話題を提供する形となっているこの発表ですが、その概要は一体どのようなものなのでしょうか?以下は項目を分けて概要説明を行うことになりますのでご覧ください。

◉キャンペーン名:World Of Winners
文字通り、「勝者の世界」と銘打つものであり香港の再興を強く印象付ける願いと狙いが見て取れます。

◉無料航空券の発行枚数:50万枚
総数50万枚にも及ぶ航空券を地元香港の航空会社(後述)を通じて提供して行くことになります。尚、香港の航空会社のリストは以下の通り;

・キャセイパシフィック航空
・香港エクスプレス航空
・香港航空
・グレーターベイ航空

配布は上述の各航空会社に振り分けられることになり、利用者はその中から選択して無料航空券をゲットすると言う形になります。尚、配布形式は航空会社毎に異なり、抽選式や先着順など様々。

◉応募資格その他条件
・18歳以上
・1人1枚まで
・香港との往復航空券のみ
・エコノミークラスのみが対象
・航空券は無料となるが、燃油サーチャージ及び各種税金(空港税等)は旅行者の負担
・香港滞在期間は最低2日からとなり最大は7日間。
・航空券の引き換え期間はメール受信後1ヶ月以内となり、9ヶ月以内に利用を義務付ける

◉各地域への無料航空券の配布のタイミング
・東南アジア:2023年3月1日〜
・中国本土:2023年4月17日〜4月23日
・ヨーロッパ:2023年5月9日〜5月15日(パリ、マドリード、イスラエルのみ5月10日〜5月16日)
・アメリカ、カナダ:2023年5月18日〜5月24日
・日本及び北東アジア:2023年5月〜(日本は6月26日から配布開始→38,000枚)
・香港市民向け:2023年7月〜

◉その他
上述は航空券の無料配布に関する基本情報ですが、それ以外でも香港を訪れる旅行者が当地を満喫するために政府と各種観光施設は連携体制を築いています。

・旅行者向けバウチャー「Hong Kong Goodies」(先着順で獲得)
*特典対象となるレストラン・バーでの無料ウェルカムドリンクやHK$100のキャッシュバウチャーのサービス、交通期間、ショップ、観光施設で使用可能なクーポン


総評:
以上が今回の大キャンペーンの概要となり、各々を見て行くと香港政府及び当地の観光業界の意気込みと言うものが伝わってきます。一点、懸念とされる部分を敢えて挙げるとするならば、それは香港に適用されてしまった「香港国家安全維持法」の影響が利用者の間でどの程度インパクトとして残っているかどうか?と言うことでしょう。「言論の自由」の観点からは、こうした「足枷」が設定されていると言うのは必ずしも良いものではなく、こうした官民連携の一大プロジェクトに対して「負の印象」を与え兼ねません。しかしながら、このキャンペーンがそれを駆逐する為のものであることは間違いなく、今後の展開には一層の関心が持たれているのも事実です。

現在、実績ベースで言うと今年の1〜5月の間の当地を訪れた累計旅行者数は「コロナ前」の4割と言う香港。この先どのような仕掛けがあるのかは分かりませんが、今はこのキャンペーンが国安法に関わる負のイメージを払拭し、当地の観光業再興の起爆剤になることを当Blogでは祈念しています。

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