1. TOP »
  2. 法人設立お役立ち情報 »
  3. 香港 »
  4. 香港一般

香港法人・オフショア法人設立お役立ち情報

香港 > 一般

「貿易」や「金融」だけじゃない?香港の多様な収益源とは?

更新日:2023年08月01日

香港は歴史的に英国流の手解きを受けて以来、常にアジアにおける貿易の拠点・中心地のひとつとして存在してきました。その昔はあの「アヘン戦争」に始まり、近年では今や世界一の経済圏となった中国が控えるという図式の中でその役割を"全うしている"と言っても良い訳ですが、今後は(親元中国の)国家プロジェクトである「一帯一路」が一層充実していく中で、その役割はこれまで以上に重要視され、結果、更なる飛躍が期待されることになります。

また、こうして商取引(=貿易)量が大きな規模で存在すると、それを更に"促進すべく"設定した低い税率が功奏するのは明白であり、従来から敷いていた当地の概念の中心であるレッセフェール(放任主義)のコンセプトによるビジネス法規の融通さと最先端の金融手法もこれらに相まることで、華南地区でのイニシアティブを深圳と共有して行くことになるのは間違いありません。

さて、そんな形で勢いが増す(期待される)同地域ですが、果たしてそれら以外にはどのような収益構造を纏っているものなのでしょうか?今回はその論点をテーマとして置き、以下、その概要に触れて行くことにします。

【香港の主な収益源】

1.貿易
香港は国際的な貿易ハブとしての役割を果たしており、世界各国との貿易が盛んに行われています。
香港の主要な貿易パートナー国と言うのは中国を筆頭としてアメリカ、日本、韓国、台湾などが存在しており、その中でも特に中国との貿易は重要で、香港企業は対中ビジネスにおいてCEPA(貿易緊密化協定)に代表されるような様々な優遇措置を享受しています。

2.金融サービス
香港はアジア地域の金融センターとしての地位を既に確立しており、銀行業、証券業、保険業における世界最先端の金融サービスが提供されています。また"超"がつくほどの規模のM&A、その他にも大型の資金調達を行う上場システム構築など(当地に進出する・している)企業にとっては非常にアグレッシブとも言えるスピード感やそれを可能とするノウハウや経験を豊富に兼ね備えている地域と言っても過言ではありません。

3.観光
上述の2つ以外の分野でも、香港は観光地としても有名であり、コロナ前には年間約5,000万人もの観光客が訪れていました(ちなみに日本はその半分弱程度)。コロナが収束したことを受け、今後はこの分野での回復が期待されることになります。

香港政府もこの分野を後押しするため、地場航空会社を経由して行う無料航空券配布やクーポン発行を行う施策を既にこの春から導入しており、数年内に従来の市場規模を取り戻すことは"十分可能"であると言っても良いでしょう。こうして当地を訪れる観光客の増加は、ホテルや観光スポット、レストランなどに"お金を落とす"こととなり、香港の華やかさの復活は間違いありません。

4.不動産
伝統的に香港の景気を示す指標として、「不動産業界の数字を見ろ」と言うことが鉄則となっています。事実としてこの分野では官民による不動産開発事業や賃貸業などが盛んに行われており、香港にとっても重要な収益源のひとつとなっています。

また、これらの物件の価格は世界でも最高レベルの水準と評されるほどの高額取引が基本となっており、ここ15年くらいのトレンドとしては"懐に余裕がある?"チャイナマネーの流入が顕著となっているのが特徴です。

5.小売
香港の小売業はコロナ禍の影響でこの数年、3.観光業と半ば"連動する"形で辛酸を舐める状況へと追いやられていました。感染対策として厳重に敷かれた各種の行動制限(入国後のホテル隔離、ワクチン接種証明、グループ単位での店舗訪問の人数限定など)による顧客減少は深刻であり、まさに瀕死の状況にまで追いやられていたのは事実です。

しかしながら、現在では行動制限の緩和・撤廃、また政府の各種景気刺激策、またオンラインショッピングや電子商取引の加速と言う点で回復傾向に転じており、そう遠くない時期に完全復活が見込めると言っても良い分野であると言えます。

以上、様々な分野を切り分けて内容を論じましたが、これらが香港経済の主要な収益源と言っても間違いありません。もちろん、それ以外にも今後躍進が期待される分野として、AIを代表とする最新テクノロジーや健康産業などがありますが、これらが香港と世界をどのように結びつけていくのかはまた別の機会に触れていきましょう。

▲ページのTOPへ

スマホサイトを表示