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香港とシンガポール:共通点と異なる魅力を探る

更新日:2023年11月07日

香港とシンガポールはアジア太平洋地域に位置する2つの都市国家であり、様々な面で共通する項目を含みながらもその特異な歴史、文化、政府、経済と言う面で独自のものを持っています。以下はこの2つの都市国家の"違い"について上述の点について触れて行くことで各々の持つ魅力と言うものに迫って行くことにします。

●歴史の違い:

<香港>
香港の歴史は中国と英国の交錯により特徴づけられています。19世紀の初め、英国は香港を占領し、1842年の南京条約によって香港島を正式に植民地としました。その後、香港は中英共同宣言に基づいて1997年に中国に返還され、特別行政区として中国に統合される形になりました。一国二制度の原則により、香港は広東省とは異なる政治的、法的システムを維持していると言えます。

<シンガポール>
シンガポールは1965年にマレーシアから分離独立し、独立国としての歴史を持っています。その後、急速な経済発展を遂げ、国際的な商業ハブとしての地位を確立して参りました。シンガポールは独立国家とし生まれた為、その歴史は浅いですが経済的な成功と政治的な安定を築いていると言っても良い事でしょう。


●政治体制の違い:

<香港>
香港は一国二制度の原則に基づき、中国に特別行政区(Special Administration Region)として統合されました。これにより、香港は独自の立法、行政、司法権を持つことになり、中国から独立性を維持しています。但し、近年は政治的にこの自治権に関する中国側の圧力が強くなっており、本件に対する不透明感は広がっています。

<シンガポール>
シンガポールは共和制で政治的には単一党による統治が行われています。人民行動党(People's Action Party)が長らく政権を握り、政治的な安定を実現しています。シンガポールはその厳格な政府体制と法の下で国内秩序を確りと維持・管理していると言えるでしょう。


●文化&宗教&言葉の違い:

<香港>
香港は多文化都市であり、華人、広東人、香港人、外国人が共存する社会です。多種多様な宗教とその自由が尊重されており、仏教、キリスト教、イスラム教、ヒンドウ―教等が広く信仰されています。また英語と広東語が公用語として使用される多言語環境が構築されており、街を歩くとその多様性に驚かれる方々も多い事でしょう。

<シンガポール>
シンガポールも香港同様、多文化&多言語国家であり、マレー、華人、インド人、その他のコミュニティーが存在し、同時に公用語の数は香港のそれを上回る4つ(マレー語、英語、中国語、タミル語)から成り立っています。宗教にもその多彩さはあり、キリスト教、仏教、イスラム教、ヒンドウ―教が信仰されています。

●経済の違い

<香港>
香港は世界的な金融センターとして知られており、自由な経済政策、低税率、堅固な法的枠組みが当地の成功を支えています。香港ドルは独立した通貨であり、香港証券取引所は世界でも有数な取引所の一つと評価されています。何れにしても、こうした金融サービス、またハブである点から貿易・物流上での優位性を維持するテリトリーであると言えます。

<シンガポール>
シンガポールもまた非常に強力な経済体であり、周囲の国々を含めると巨大な経済圏を構築していると言えるでしょう。事実、ここを中心として国際的な貿易、金融、物流取引が日々行われており、シンガポール政府は積極的な産業政策を導入し、研究開発とイノベーションを奨励することで優れたビジネス環境を提供しています。香港が中国をバックにした窓口拠点と言う印象を纏うのとは一線を画し、"アジア統括拠点"的な名実が色濃く出る点も、両者を分ける違いのひとつと言えるでしょう。

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