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憂鬱な未来?台湾の"香港化"を目指すのがやはり中国の悲願なのか?

更新日:2024年01月26日

今年の1月13日、台湾では4年振りに台湾総統選が行われ、大方の予想通り、民進党の頼清徳副総統が選出される結果となりました。これで民進党は、先の政権であった蔡英文前総統の2期と合わせて計3期12年間の執政を任されることになる訳ですが、民進党の方針自体が対中と言うスタンスでは元々強硬路線を敷いていることもあり、今回の結果に対しての受け止め方は中々一筋縄では行かないようです。


ご存知の通り、既に自身の目標を隠そうともしない中国共産党と習近平氏の悲願と言うのは、"ひとつの中国の実現"、つまり台湾を統一することです。従って今後はより一層、あらゆる機会を利用して圧力を掛けてくることが予想されます。習近平氏自身は、過去(1985年)において福建省厦門(アモイ)での副市長を3年間務めた時からの台湾とは浅からぬ関係を持っており、またそうした事実関係を踏まえた野心として彼自身の政治的悲願="毛沢東を超える"と言うことも心の中に抱いていると考えられており、台湾統一を成し遂げることは、彼自身の政治目標の最大のテーマを成就することに他なりません。


では実際のところ、統一を実現する為の方法はどのようなものとなる可能性があるのでしょうか?

先ず考えられる方法として最も短絡的なものは、武力行使です。ロシアが侵攻したウクライナ戦争やイスラエルでの戦争はこの武力行使に対する世界的な非難を浴びることになってしまっている為、流石の中国であっても慎重論が多いのは事実です。故にこの方法に対する習近平氏の発言は(統一を必ず実現する)とは言えど武力で統一すると言うことは言及しておらず、むしろ現時点では(表面的であるとは言え)"平和的な統一"を実現すると言うことを思案している感があります。


この点においては中国国内の一般層の反応の方が過激であると言え、中国国内のSNS「微博(ウェイポー)」などでは「まだ武力行使はしないのか?」とか「平和統一の望みは完全に失われた」と言ったような書き込みが相次いで投稿されているところを見ると、共産党本部はその沈静化に頭を痛めているとのことです。


問題は簡単なことではなさそうな台湾情勢ではありますが、ではもう一歩進めて仮に中国政府の意図する平和的な統一がなされたとした場合、台湾は一体どのような形として管理されることになるのでしょうか?


スバリ回答を言えば、共産党側のイメージとしては、台湾にも香港同様の「一国二制度」を導入する流れになるのが現実的なものとなるでしょう。そもそもこの制度立案自体が台湾を念頭にしていたこともあるのでこうした流れになると言うことは、即ち、"本道に戻る"と言った感があると言えます。但し、問題となるのはその後に発生して来るであろう中国側の動きです。香港に対して行った方法、特に「国家安全維持法」の導入は必至であることを考えると、台湾は"呑み込まれた瞬間"から民主的自由に対して制限が掛けられることになるのは必至であると言えます。


既に台湾市民の一部ではこうした暗い(?)将来を予見している向きもあり、街には厭世モードすら漂い始めているとも聞きます。習近平氏の今回の任期最終年である2027年をひとつのタイムラインと置いていると言う噂も根強く、台湾問題に関する注視は今後とも確りと行なって行く必要があるでしょう。

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