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日本と香港とのインバウンドとアウトバウンドの勢いに差がある理由とは?

更新日:2024年03月08日

香港と日本を繋ぐ線の中の一つには「観光」があります。また日本にとって香港は貿易上でもかなり重要な位置を占める場所であり、そんなことも手伝ってか、日夜、様々な形で"交流"が行われることによって双方の関係がより強いものへと昇華して行く事が出来たのです。

証拠として一例を挙げると、香港人にとって「日本」と言う存在の多くは、一年での大きな休暇(夏休み、冬休み、春節など)を控える際には"必ず"と言って良いほど訪問先国の候補のひとつに挙げられるものです。その結果では無いですが、実際、毎年のように、かなりの数の香港人が日本を訪れます。同様に日本人にとっても香港と言うテリトリーは、先のビジネス上の接点と言う面だけでなく、観光先の候補としてかなりの人気を誇っている先のひとつでもあります。

しかしながら、今回のテーマの為に最近のトレンドをリサーチして行くと、その内容と言うものがかなり"変化"して来ているとのことに気がつきます。

その現象と理由については、諸説は色々あるとは言え、ある種共通の項目を根底として真逆に表出して来ていると表現しても良いかも知れません。

具体的にその主要素を見て行くと、以下の通りになるのではないでしょうか?

【香港→日本:上昇傾向】
日本政府観光局(JNTO)の発表によると、2023年の香港人訪日者数は約211万4,400人であるとのことであり、前年(2022年)の約26万9,000人の8倍弱まで伸長しました。この数字はそれまでのピークであったコロナ前の2019年に記録した229.1万人に迫るものであり、数字的には完全に"回復した"と言っても良いものです。

何故、これほどの急速な伸びが見られたのか?と言うことですが、これはやはり折りからの円安が与えた影響により、旅行時に掛かる費用が著しく軽減されたと言うことと、香港と日本を結ぶ直行便が回復した他、地方路線の運行再開や新規就航が大きく貢献したと考えられています。


では日本→香港と言うものはどうなのでしょうか?


【日本→香港:下降傾向】
この数値は上述の香港→日本を基準として考えると極めて少数であると言わざるを得ません。何故ならば、2023年の香港への日本からの訪問者数(アウトバウンド)は約25万人であり、これは同年の香港人訪日者数の12%弱しか居ない勘定となってしまうからです。勿論、この原因の主な部分と言うのは円安が継続していると言う面があるのは事実である訳ですが、それ以外にもここ数年の間に発生した政治上の不安定さから来る安全面での懸念が人々の脳裏に浮かんでしまっていることもそのひとつでしょう。

当地での実際の生活をベースとして考えると表面的にはネガティブさなど殆ど感じられない程そのイメージの払拭に成功出来た香港ではありますが、やはり諸外国に住む者の心の中に"巣喰っている"こうした先入観を打破するにはもう少し時間が掛かるものなのかも知れません。日本もその例外なくそのひとつであると言うことなのでしょう。


以上、簡単ではありますが、現在までの両地域でのインバウンドとアウトバウンドの傾向と要因について考察を行いました。ただ、総論としてまとめると、ピーク時のそれと比較した場合はまだ昨年末の数字でも半分を少し超えた程度の回復具合の香港観光産業。何れにしても"全面復活"を宣言するには官民においてこれからも多くの新たな仕掛けが必要となるのは明確であると言えます。

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