1. TOP »
  2. 法人設立お役立ち情報 »
  3. 香港 »
  4. 香港一般

香港法人・オフショア法人設立お役立ち情報

香港 > 一般

香港政府が注力する"ビジネスイノベーションの拠点"とは一体どのようなものなのか?

更新日:2024年05月21日

今から約20年ほど前となる2001年、"明日の香港"を切り開く産業の創出拠点として『香港サイエンスパーク(HKSTP=Hong Kong Science and Technology Parks)』が設立されました。これは元々香港政府の肝入りのプロジェクトで発表当時は注目を集めるに値しましたが、華南地区全体で眺めて見ると(中国のWTO加盟などの後押しによって)深圳の急速な台頭がより印象的であり、結果的に"ハイテク産業の発展"と言う観点に於いては香港のこの拠点に注目が集まるようなことは無かったと言えます。


しかしながら、香港の持つ複合的な機能への評価と言うものは、中国がその後にローンチした「一帯一路」から派生した大湾区市場での事業展開の足場として"有益"と言う見解が海外企業、特にハイテクベンチャー海外企業の間では既に固まっており、それがこの数年での『香港サイエンスパーク(HKSTP)』での登記企業数の実績となって現れています。その数は昨年の段階で1,700社にまで膨れ上がり、今や香港全体でのスタートアップ企業数の約40%を占有すると言う、まさに"飛ぶ鳥を落とす勢い"となりつつあります。



ではここで今一度、熱い注目を浴びているこの『香港サイエンスパーク(HKSTP)』の概要についてご案内することにしましょう。

●名称:香港科学園(Hong Kong Science and Technology Parks)
●設立年:2001年
●所在地:香港新界沙田区
●目的:科学技術とハイテク企業の育成
●面積:約22ヘクタール

●インフラ:
・最先端の研究施設
・24時間のインフラサポート
・高速インターネット及び通信設備の完備

●主な産業分野:
・バイオテクノロジー
・ICT(情報通信技術)
・クリーンテクノロジー
・物理科学&エンジニアリング

●企業支援:
・インキュベーションプログラム
・資金調達支援
・ビジネスマッチング
・アクセラレーションプログラム

●パートナーシップ
・大学や研究機関との連携
・グローバルな企業やスタートアップとの協力

●イベントとプログラム
・イノベーションカンファレンス
・テクノロジーワークショップ
・ネットワーキングイベント

●エコシステム
・スタートアップから大企業まで多様な企業が集まる環境
・コワーキングスペースとラボスペースの提供
 
以上、様々な項目がメリットとして提供される訳ですが、その中でも特に注目される点というのはどのようなものがあるのでしょうか?例えばそれは企業支援の中にある「Incu―Bio」というプログラム等に見て取れます。

これに参加した企業は最大で600万香港ドル(約1億1,400万円、1香港ドル=約19円で計算)の助成金が活用可能であることだけでなく、企業の入居費の免除(免除は初年度のみ。次年度から4年目までは半額)、『香港サイエンスパーク(HKSTP)』内の先端研究設備の使用、展示会出店、商品発表の為の場所提供、メディアインタビューなどの広報サービスの提供と言ったものがあるだけでなく、難儀のひとつと考えられている法人口座開設の支援や労働ビザ取得サポート、また更には現地人材紹介やビジネスマッチング等々...まさに"至れり尽くせり"と言った充実度と言っても過言ではありません。

このように幅広いビジネス環境を提供する『香港サイエンスパーク(HKSTP)』。

この先に繋がる香港の"未来"というものは、大湾区市場での深圳との連携によって一層飛躍することは間違いなく、様々な"化学変化"と言うものが当エリアでの数多くのスタートアップ企業達の接点によって生み出されて行くことになる筈です。その為の起爆剤としてこの『香港サイエンスパーク(HKSTP)』が重責を担うことにより、近い将来ハッキリとした形で当地の"新しい基幹産業"と言えるものが創出&構築されることなって行くのは明らかでしょう。

▲ページのTOPへ

スマホサイトを表示