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香港は何位?アジアでのタックスヘイブン制度を擁す国(地域)の概要について

更新日:2024年10月02日

アジアにおける「タックスヘイブン」として特に有名なのは香港、シンガポール、そしてモルジブです。それぞれが異なる特徴を持ち、企業や富裕層にとって魅力的な場所となっています。以下ではそれぞれの国や地域が沢成分として注目されている理由について論じます。


●香港
香港はアジアを代表するタックスヘイブンの1つです。法人税率は16.5%とシンガポールに近く、加えてキャピタルゲイン税や付加価値税(VAT)が課されないため、資本の流動性が高く保たれています。特にビジネス上としては中国本土との密接な関係があり、巨大な中国市場への"玄関口"として利用されることから多国籍企業にとって戦略的な拠点としても機能しています。香港の税制はシンプルで透明性があり、オフショアビジネスに対しては更に優遇措置が設けられています。例えば、香港国外で得られた利益には課税されないと言うルールがあり、これにより多くの国際企業が香港をオフショア金融の拠点とすると言うことなどです。

また、後述するシンガポールと同様に租税条約を多く締結しており、二重課税を避けることが可能であることも記述して置くべき内容と言えるでしょう。法的な制度についても、香港は英国統治時代の影響でコモンロー(英米法)に基づいており、企業や富裕層が法的に守られると言う安心感があります。ただし、近年の中国政府の影響力の増大により、政治的な不確実性が増している点には注意が必要です。然しながらそれでも尚、金融の自由度と税制の優遇措置から、香港は依然として人気のあるタックスヘブンの地域であり続けています。


●シンガポール
シンガポールは、アジアにおける金融のハブと名高い国であり、タックスヘイブンとしても非常に高い評価を受けています。まず、その税制は香港同様、非常に有利であると言えます。法人税率が最大17%と他国と比べて低く、特定のビジネス活動に対してはさらなる税控除が適用されます。また、シンガポールは2二重課税を避けるために80以上の国と租税条約を締結しており、これにより企業は同じ利益に対して複数の国で課税されると言うリスクを避けられる為、国際的にビジネス展開を行なっている企業とって大きなメリットになっています。

さらに、シンガポールは法的及び政治的に安定しているので企業や個人が資産を安全に保有できると言う点も魅力的です。透明で厳格な法制度を有しており、腐敗が少なく、また金融市場が高度に発達していることも、シンガポールがタックスヘイブンとして選ばれる理由です。加えて、シンガポールは金融機関の守秘義務、資産のプライバシーを確保したい富裕層にとっては理想的な環境を提供しています。


●モルディブ
モルディブは前述した香港やシンガポールほど広く知られていないものの、近年、急速に注目されているタックスヘイブン国の1つです。当地は法人税や所得税が基本的に15%(一部業種については25%)であるため、企業や個人負担を非常に低い水準に抑えられている点が最大の魅力であると言えるでしょう。

更に同国は観光業が経済の大部分を占めていると言う事実もある為、海外からの投資を積極的に誘致しています。そうした背景もあるのでしょうか(!?)、ヨーロッパやアジアの富裕層達は当地を一義的にはバケーションの場として利用しながら同時に資産運用と資産管理の場として設定する人達も少なくないと捉えられている向きもあります。このように一見、"順風満帆"のように見えるモルディブではありますが、敢えて難点を言うのであれば、当地自身の経済規模がまだまだ"小粒である"ことを否定出来ず、結果、金融市場の多様性や国際税務に関する先進国からの圧力に対しては(香港やシンガポール等と比較した場合)脆弱であると言う面が存在するのは否めないと言う点でしょう。


●まとめ
以上のようにアジアのタックスヘブンとしては香港、シンガポール、モルディブが特に注目されています。

それぞれの地域や国は、低税率や特定の税制優遇措置を提供することで、国際的な企業や富裕層を引きつけていると言えます。香港やシンガポールは法的な安全性や多くの金融商品を揃える市場、また経験値の言う点で優れており、特に中・大規模以上の企業とっては理想的なものと言えるでしょう。一方、モルディブは税率が最大で15%と言う優遇策を提供することで、主に個人資産をモデルとしての地位を作りつつあると言えます。ただし、同時にこれらの地域や国は"タックスヘイブン"として非難されることも少なくなく。結果、国際的な税制改革の"圧力"が押し寄せて来るのは間違いありません。

故に今後これらの地域・国がどのようにその特性を活かしていくのかを今まで以上に注視する必要があります。それでも尚、税制上のメリットやビジネス環境の優位性と言った点などから、これらの国々がアジアのタックスヘイブンとして選ばれる理由は残ることになるに違いありません。

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