CCM香港 スタッフブログ|香港法人、オフショア法人を設立・仮想通貨の活用するための最新情報

【APAとは何のことか?】

“APA”と呼ばれるスタンスが海外拠点を持つ企業の間では年々重要になって来ているようです。この言葉の意味と言うのは「事前確認制度」(=Advanced Pricing Agreement)のことを言うのですが、これは税金支払と言う視点の中で行われる企業側からの能動的な確認及び申告のことを言います。

この事前確認制度には3種類ありますのでご紹介させて頂きます。

⑴国内APA(Unilateral APA)・・・1カ国の税務当局から確認を得る制度

⑵2国間APA(Bilateral APA)・・・2カ国の税務当局から確認を得る制度

⑶多国間APA(Multilateral APA)・・・3カ国以上の税務当局から確認を得る制度

海外(特に関連)企業との取引を行う際にどうしても避けられない税務上のテーマのひとつにTP=「移転価格」がございますが、もともと企業にとって、この移転価格調査自体が税務当局主導の”受動的な”検証であることが多く、その為この「事前確認制度」を採用する意義と言うのは、企業側から積極的に移転価格の設定などの妥当性を証明する為、コストの高い移転価格課税の発生を未然に防止することができると言うメリットがございます。

“転ばぬ先の杖”ではないですが、こうした備えを怠らずに経営して行くことも海外での事業が安定した収益をあげる為に必要なことかも知れません。

 - お役立ち情報, その他, ニュース, 会計監査, 法人税税務申告, 海外法人(オフショア法人), 香港法人

↓ブログ村参加してます。応援よろしくお願いします!↓

にほんブログ村 海外生活ブログ 香港情報へにほんブログ村 経営ブログ 海外進出支援・海外支援へ

  関連記事

no image
海外進出の際におさえて置きたい基本的なポイント

企業にとって『海外進出を行う』ことと言うのは大きなビジネスチャンスを獲得する可能 …

no image
『香港国家安全維持法』導入から3年経過:影響と現状の分析

『香港国家安全維持法』の導入から早くも3年が経過しました。導入当初の騒ぎは別とし …

no image
海外子会社の経営管理をサポートする際の移転価格上の判断について

経営管理サポートを海外子会社に対して提供する場合の注意点と言うものは何でしょうか …

no image
とうとうリセッションに入った香港

これは半ば予想された範疇の結果とも言えますが、2019年の財政収支として香港はと …

no image
香港で上場するには…

以前ほどでなくなったとは言え、依然として企業の『海外進出先』の中で中心的な位置に …

no image
中央に背いた“活動家“たちの現状

今から遡ること7年、時は2014年の香港で中国政府が決定した選挙制度に対する抗議 …

no image
不動産熱が再現?香港の投資家の思惑の背景とは?

香港のメジャーな英字新聞である「サウスチャイナ・モーニングポスト」(電子版)の報 …

no image
今更聞けない香港ビジネス基礎事項① ~会社秘書役とは?~

香港で法人を設立する際、日本の方々が一様に戸惑われる事のひとつに『会社秘書役(C …

banner_meeting
【2016年1月】香港法人・オフショア法人設立 個別相談会 東京銀座にて開催

CCM香港では定期的に香港法人設立、オフショア法人設立の為の個別相談会を開催して …

no image
ChatGPTで定義される香港人と、現実的なと生活者から実感するその印象の違い

ネット社会になって久しい昨今ですが、香港にビジネス的或いは個人的な需要や興味を覚 …