【国境をまたぐ役務提供に関する消費課税見直しについて】
海外法人設立ご相談の中で、お客様の事業として話が頻繁にあるケースと言うとインターネットを主体としたビジネスモデルです。
平成27年度の税制改正では、こうした海外と日本と”繋ぐ”案件、つまり国境をまたぐ役務提供に関わる際の消費税の課税見直しが盛り込まれた事がひとつのトピックでした。
改正が行われた部分の根幹と言うのは、
①電気通信利用役務の内外判定基準
②リバースチャージ方式の導入
③登録国外事業者制度の創設など
です。
インターネット事業を事例として考えた場合、①の場合に於いては、以前の判定基準と違って「役務提供を受ける者の住所等」と言う形に改正され、②では先ず電気通信利用役務提供が、「事業者向け電気通信利用役務」と「それ以外」に区分された後、国外事業者から役務提供を受けた国内事業者が申告&納税を行う(リバースチャージ方式)とされます。
そして③に於いては登録国外事業者から受ける事業者向け以外の役務提供については仕入税額控除が可能とされました。
このようにマイナス点とプラス点が混在する変更事項が盛り込まれる税制、一般の方々にとっては取っ付き難いものであるだけに、十分な検討を専門家を交えてされる事をおすすめします。
↓ブログ村参加してます。応援よろしくお願いします!↓
関連記事
-
-
国税調査を行うまでに起こる3つのステップ
国税局の調査対象に“選ばれる”企業と言うのは果たしてどう言う企業でしょうか?また …
-
-
【中国−海外所得(タックスヘイブン=租税回避地)課税の強化徹底へ】
今年1月初旬に相次いで中国国内新聞紙上を飾った共通のトピックが一つあります。 そ …
-
-
香港マカオへの渡航制限状況
※2020年11月25日の情報を公開しております。 >記事はこちら 2020年9 …
-
-
【 敵対的買収劇がもたらしたもの-2007年ブルドックソース事件とは? 】
2007年5月中旬に突如発生した企業買収を巡るこの事件、米系投資ファンド会社ステ …
-
-
HSBC香港との国外送金も対象。国外送金等調書とは?
国外送金等調書はどれほど提出されているのでしょうか? 『国外送金等調書』と言う調 …
-
-
国外財産調書制度に続き、財産債務調書も義務付け
【次から次へと続く、国からの“調書”】 税制改正の度に続々と税務当局から出される …
-
-
2020年1月の法人設立個別相談会のお知らせ
みなさま、こんにちは。CCM香港スタッフです。 CCM香港では定期的に香港法人設 …
-
-
【2カ国で課税?日本と香港の双方の居住者となる場合】
香港では、1(課税)年度に180日以上、又は連続する2(課税)年度において300 …
-
-
あれから3年…「パナマ文書」と香港
2016年、香港のみならず世界中の人々を震撼させた「パナマ文書」。あの時の巨大な …
-
-
国家税務総局(SAT)による小型簿利企業の所得税優遇政策に関する通知
国家税務総局はその公式サイトで、「中華人民共和国企業所得税法」及び、 「財政部、 …
- PREV
- 【 東京23区内居住と相続税 】
- NEXT
- 【 海外居住親族に係る扶養控除の改正① 】