CCM香港 スタッフブログ|香港法人、オフショア法人を設立・仮想通貨の活用するための最新情報

【 国籍離脱・海外移住の意味 】

日本国憲法では、日本人は外国移住や国籍離脱の自由が認められています。

昨今の(国内に於ける)重税状況を鑑みれば、とうとうと言うかようやくと言うか、日本人自身が日本を見捨てて海外に脱出 → 外国籍を取得したり非居住者となると言った、言わば”最終手段”となるケースを決断する方々が珍しくなくなって参りました。

実際の話、数字上では平成25年度に於いて(富裕層を中心として)国籍離脱者数が380人、これが国外永住者にまで範疇を拡げますと実に41万人を超える数にまで増加しているとの事です。

こうしたトレンドが発生している要因や背景と言うのは、(アメリカに次いで)世界で第2位と言われている富裕者層人口の資産がもはや日本国内では”行き場を失ってしまっている”状態だからでしょう。

ただこうした国内状況の中でも”幸運”と呼べるものがひとつだけあるとするならば、日本はアメリカのような「国籍課税」ではなく「全世界課税」と言う考え方が前提であると言う事です。

何故ならこの「全世界課税」と言うものは、一定の条件さえクリアすれば何らかの節税スキームを使用するなりして国内重税に対処出来る余地がまだまだ残されているのです。

国外調書や出国税、またマイナンバー制等々…日に日に強まるこの種の”包囲網”に対抗する手段と言うものは、やはり国内外の資産内容を単に市況に応じて変化させていく事だけでなく、今後は日本の税制の根底要素たる居住地域そのものの変更や、国籍離脱と言った究極の選択すら視野に入れて検討して行かなくてはならないのかも知れません。

 - 日本, 海外移住・国際 , , , , , ,

  関連記事

no image
JETRO分析資料からみた香港における「スタートアップ」事業の近況

定期的なリサーチ資料として各産業界からも重宝されているJETRO(ジェトロ/日本 …

no image
【平成27年度税制改正大綱~まとめ】

昨年12月30日に平成27年度の税制改正大綱が発表されましたのでポイントを纏めて …

no image
新たな課税検討事項になるか? ~日本の富裕層が迎える受難「出国税(Exit Tax)」~

富裕層をターゲットとする新たな課税枠を政府・与党は検討し始めたようです。 こうし …

no image
国際税務の基本を押さえる為に必要なこと【コーヒーブレイク】

外国進出を行うと言うことはその国での決まり事を確りと押さえた上で慎重に計画を立て …

no image
高層マンションの固定資産税の見直し

マスコミ各社の報道によりますと、政府は、高層マンションの固定資産税について、これ …

no image
駐在員に対する人事評価のやり方とは?

例えば海外にやらせる経験が余りない会社、特に中小企業様のように海外において一人で …

no image
タックスヘイブン対策税制とは?

海外に法人を設立すると、必ず進出先の国の税制との絡みから検討項目のひとつとしてあ …

no image
香港も入るタックスヘイブン地域の特性(1)

当Blogでも何度もご紹介させて頂いているお馴染みのテーマのひとつである「タック …

no image
【 中国で課税対象とならない手当 】

海外赴任となりますと駐在者には国内では無いような” フリンジ・ベネフ …

no image
【 PE認定課税に於ける判定ー事例 】

香港やシンガポールなどに海外法人設立を行いますと、その税率から移転価格の問題やタ …