無縁だったある税制の方向転換:香港の「移転価格」について
香港は、自由貿易と低税率を特徴とする国際的な金融センターとして知られており、多国籍企業の拠点として重要な役割を果たしています。一方で、こうした企業活動の中で殊更重要になると思われるものの中には、「移転価格(Transfer Pricing)」と言うテーマがあります。「移転価格」とは、読んで字の如く関連会社間で行われる取引における価格設定のことを指し、不適切な価格設定は税務当局による課税回避の懸念を引き起こします。正直なところを言うと、税率が低い香港ではつい近年までこの「移転価格」と言う分野についてはあまり関心が持たれない分野ではありました。
何故なら通常の実務から考えると税率の高い(例:日本)ところから低い(例:香港)ところへと収益は移転されて行くことが(関連会社間での)取引上では常識化されて来た為であり、結果として“税収が増える“香港側にとってはこれを問題視する理由と言うのが見当たらなかったからでもあります。しかしながら、今や租税回避行為(類似を含めて)の領域と言うのは世界中の税務当局が目を光らせているトピックであり、こうした流れを看過し続けることは“国際金融センター“としての香港の立場や評価を将来的に大きく毀損する可能性がある場合があり、故に当地でもようやくその重い腰を上げる段となったのです。
本稿ではこうした上述の経緯を鑑み、当地の「移転価格」の現状、その背景と課題、更には多国籍企業への影響について改めて考察して行くことにします。
詳しくはCCM香港HP
【香港の「移転価格」の現状は、
↓ブログ村参加してます。応援よろしくお願いします!↓
関連記事
-
-
香港-2016年のGDP成長率は?
欧米系銀行を筆頭とした香港の金融機関の来年の香港GDP見通しは、一様に悲観的なも …
-
-
駐在者が知るべき税務用語
海外子会社に駐在となる方々にとってその赴任先は様々です。 古くはその主流であった …
-
-
【コーヒーブレイク】香港旅行からのお土産は何が良い?
最近ではパンデミックの厳しい制限から解放され、多くの人々が様々な国に旅行する姿が …
-
-
【コーヒーブレイク】香港でTKGが大流行?日本の鶏卵が注目される理由とは?
日本では当たり前の食べ方の一つである「TKG(卵かけご飯)」が、近年香港でも注目 …
-
-
香港政府の防疫措置の延長及び一部強化の情報【2021年2月23日時点】
2021年2月23日時点の香港・マカオへの渡航制限、防疫措置情報です。 1 20 …
-
-
色々と課題点が多い?『一帯一路』と『CEPA』の現状(2)
やはり現在の状況を多くの面から鑑みると、香港が“大変革“を迎えた年というのは英国 …
-
-
「香港国家安全維持法」可決から見えて来る中国の“方向転換“
今回のタイトルにあるように、ここ数年、中国が香港に対して“牙を剥いた“一連の出来 …
-
-
乖離する「香港観」。媒体を通すものと現実の世界の違い
物の見方と言うのはそれぞれが持つ先入観と言うものに多分に影響されるものです。また …
-
-
香港のコロナ禍対策、次の展開とは?
香港の新型コロナウィルス感染症対策の新基準が今年の9月26日に決定しました。それ …
-
-
『香港国家安全維持法』導入から3年経過:影響と現状の分析
『香港国家安全維持法』の導入から早くも3年が経過しました。導入当初の騒ぎは別とし …
