CCM香港 スタッフブログ|香港法人、オフショア法人を設立・仮想通貨の活用するための最新情報

【 消費税とマイナンバー、今後の絡み 】

既に周知されているように、2017年4月以降、消費税の税率が8%から10%に引き上げされます。
この増税の際に、一部(=食料品)については、軽減税率の対象にされる予定です。

マスコミ報道によりますと、この軽減税率実施の際、マイナンバーを利用した還付制度が検討されているようです。
具体的には、消費者が食料品を購入した際に小売店にマイナンバーカードを提示することにより、今回の増税分の
2%相当額を(政府が)個人毎に集計管理し、1年間分として一人4000円~5000円程度を上限として還付するという
ものです(但しこの案に対しては連立与党である公明党が反対しています)。

この還付案のメリットとデメリットは以下の通りとなります。

■メリット:
① 軽減税率の導入による租税収入の減少額が少なく済む
② 消費税を納税する事業者の事務負担が少ない
③ マイナンバーカードの普及に資する

■デメリット:
① 小売店にマイナンバーカード対応のレジなどが必要となり、零細小売店のなかには対応できない業者も出てくる
② すべての小売店業者がマイナンバーカードに係る情報に触れる機会が生じることで情報の漏えいが生じやすくなる

上記の通り、現時点ではこのマイナンバーを利用した消費税の還付が実現するかどうかはいささか不透明であるのは
事実であり、今後の動向を見ていきたいものです。

 - 日本, 税金・税務 , , ,

  関連記事

no image
やはり気をつけなくてはならないPE認定

以前も取り上げたテーマの内にPE(恒久的施設)認定課税と言われるものがあります。 …

no image
【 誤解?無理解?私募債とタックスヘイブン対策税制《事例紹介》 】

香港や中国、シンガポールなどで海外ビジネスを推進されている方々の中には『タックス …

アイキャッチ:セミナー150x150
オンラインセミナー 香港法人ビジネス活用術<香港法人編> 8/23(水)開催

【 香港法人、BVI、セーシェル他オフショア法人設立セミナー情報 】 個人でも法 …

no image
新型コロナウィルス対策:『追加支援策』に見る香港と日本の違い-2

与党の一方である公明党の山口代表が4月15日、自民党安倍晋三首相に対して新型コロ …

30976e65ef7e77042b32619c6ea313fa
”タワマン節税”にも税務局の手が!?

タワーマンション節税は完璧な節税方法だったのか? 相続税に対してタワーマンション …

no image
平成31年度の税制改正概要について-2

毎年の恒例行事でもありますが、昨年の12月、与党による次年度(平成31年)の税制 …

no image
海外進出手法に纏わる税務上の考察点とは?

子会社形態による進出には、いくつかの「定番」と言うものがあります。例えば現地に子 …

no image
口座自動情報交換制度の延期はあり得るか?

2017年及び2018年と言うのは税務を司る方々にとって非常に重要な年になる可能 …

no image
香港飲食業界への進出について

香港人の一般的なライフスタイルの中では「外食」と言う習慣は切っても切り離せないも …

no image
香港への長期出張と納税義務に関する質問事例紹介

質問: 香港に長期出張と言う形で滞在していますが、その場合、香港での納税義務はあ …